奥様は商社ウーマン

商社ウーマンの奥様の都合でハンガリーに移住したあと、グローバルITエンジニアの旦那の仕事でドイツに移住した夫婦の日記。現在は年子の男の子二人を育児しつつ、日本で働いています。

2013年08月


旦那です。


ハンガリーは最近もう完全に秋という感じです。

昼間は30度行ったりする日もありますが、朝夕は16度とかです。ブルブルですよ。


で、そんなブルブルな中、今日用事があって会社に行きました。


さくっと用事は終わって帰ろうとすると、エンジニアのGさんが「コーヒー飲もや!」というので、

近くの別のオフィスビルにあるコーヒー自販機にコーヒーを飲みに行きました。




こいつです。

IMG_0670
























大体60フォリントから90フォリントぐらいのお値段でいろんな種類のコーヒーが飲めて、

チョコドリンクとか、ホットミルクもあります。


しかしまーこいつがポンコツで、

カップから溢れるほどの量入れたりするときもあれば、

半分ぐらいの量の超濃厚なやつが出てくるときもあります。


半分て。


砂糖は全然溶けきれへんぐらい入れてくるし、

なんかほんまに共産主義時代の機械って感じの自販機なんです。



僕はいつもチョコレートカプチーノっていうやつを飲んでるんで、

この日もチョコレートカプチーノを買おうとして100フォリントを投入しました。


「チョコカプチーノ 砂糖多め」ボタンを押すと、

チョコレートカプチーノは90フォリントなので、10フォリントのおつりが吐き出されて、

いっちょまえに「ガガガガ」的なそれっぽい音を立てながら作り始めました。


このポンコツが!


このポンコツマシンは100mlぐらいのチョコレートカプチーノ作るのにじっくり1分半ぐらいかけちゃう職人気質な野郎で、

しかも一旦途中で謎の5秒休憩を挟みます。

これにいっつも騙されて、自販機の取り出し口を途中で開けそうになります。



で、Gさんと話をしながらできあがりを待ってました。


自販機「 ・・・・・ ガガガガ」

おれ「犬飼いたいねんけど、ペットショップ行っても犬おらんねん。どこ行けばいいの?」

Gさん「犬はな、なんかボランティアの人たちが郊外に大きい庭付きの家借りて捨てられた犬とかのめんどう見とるとこあるから、そこ行けばえぇねん。どれでもタダやで!だからペットショップに犬おらんねん」

おれ「マジで?!Gさんの犬もそこのやつなん?」

Gさん「せやで。ただ、血統書つきの犬がえぇんやったら、それはブリーダーの人見つけなあかんわ」

おれ「あーそういう感じなんや。奥様は猫がえぇっていうとるねんけど、猫もおるん?」

自販機「ガガ ・・・・・ 」

おれ「あ、できたできた」 パカッ

Gさん「まだやで」 

おれ「あ、ほんまや!途中でカップとってもたけど戻せば大丈夫かな?」 カチッ

Gさん「大丈夫ちゃう?」

自販機「 ・・・・・ ・・・・・ ・・・・・ ・・・・・ ・・・・・ ・・・・・ ガガガガ」

おれ「大丈夫そやな」

Gさん「で、猫もおるで。というか猫どころちゃうで!動物園みたいにいろんなやつおるで!前行ったときはラマがおったわ!」

おれ「え、マジで?!もしかして馬とかもおんの?」

Gさん「おるおる!なんでもおるで!一回試しに行ってみたらえぇねん!」

自販機「チャリンチャリン」

おれ「へー!どこなん?」

Gさん「郊外やな、ググったらでてくるで」






おれGさんん?





おれ「今なんか落ちてこんかった?」


Gさん「おつりのとこ見てみて」









おれ「なにこれ!130フォリントあるやん!!」



なんとこのポンコツマシンは、90フォリントのカプチーノに10フォリントのおつりを返した後、追加で130フォリントくれたんです!



まさかこんな身近にこんな錬金術があるとは!










Gさん「バグや!」







バグ。


システムエンジニアにとってはあんまり良い響きではないですが、僕はけっこうバグ好きです。


バグの原因を探すのってパズルを解くのに似てるんですよね。

暗号解読ゲームみたいな、謎解き脱出ゲームみたいな。


で、バグにも解くのが簡単なバグとえげつないバグとあります。


簡単なものは、再現性があるものです。

つまり、何回やっても、特定の動作をすれば必ず起こってくれるやつです。

こういうやつは手がかりが得たい放題なんで、割と簡単に原因を特定することができます。


逆に、特定の動作をしても、必ず起こってくれないバグもたくさんあります。

中には、「2年前にもおんなじの起きたけど、結局原因わからんかったし再現せんかったから、お客さんにも原因追求ごめんなさいさせてもらった」みたいなものも、たまーにあります。

こういうのはとてもマニアックなものが原因であることも多く、原因を特定するのがもうほぼ不可能なみたいなやつもあります。


とにもかくにも、バグを見つけたら再現するか確かめるのはシステムエンジニアの習性みたいなもんです。


特にGさんなんかはガチガチのエンジニアなので、早速二人で再現させるための条件を探し始めました。




チョコレートカプチーノが原因か?

いや、おれは毎回チョコレートカプチーノや。


砂糖多めにしたから?

いや、それも毎回や。


もしかして100フォリント通貨を入れるとなる?

いや、それやったら毎日これ飲んどるGさんは今頃お金持ちや。


いつもと違ったことなんかないかな・・・・ん?そういえばおれ今日途中で取り出し口開けてカップとったぞ!

あれか!!


ということで、Gさんもおんなじの頼んで途中のポンコツの休憩タイムにカップをとって戻してみました。



めっちゃワクワクしながらおつりのとこ見るおっさん二人。


えぇんです。エンジニアの心っていつまでも子供のままなんです。







まぁ結局快音は聞こえず、半分ぐらいの量のチョコレートカプチーノが出てきただけでした。



いやしかし半分て。







とはいえ、バグがありそうなことは確かなので、連日再現性求めてテストしたいと思います!



お金持ちになったら報告しますね。









/pp/p

8月20日
ハンガリー建国&初代王様のイシュトワーンの日なのです。

この日は普段人口密度がうすーいブダペストも混むときいて
急いでギリシャから帰ってきて参加。

確かに混んでいる。
DSC06245.jpg

が、そこまででもない。

有名な鎖橋には国旗がかがけられ、
DSC06238.jpg

誇らしげに国旗を持つ人たちもちらほら。
後ろにうつっているカメラマンのカメラにさえ
ちっちゃいハンガリー国旗がさしてある。
DSC06285.jpg

家の近くの王宮では伝統工芸品のお店が並ぶ。

初めて一堂に介した伝統工芸品の数々をみたのだが、
世界観がなんてゆーか…
DSC06247.jpg

DSC06255.jpg

なんかこう…
DSC06254.jpg

ほら…
DSC06261.jpg

魔女の宅急便+耳をすませば by ジブリ?

ということになり、お祭りの後は急いで家に帰って魔女の宅急便を
鑑賞。
名作

ちょっとずれた。(・_・)

私たちも見物を散々楽しんだ後、伝統工芸品の
木のとっくりと魚の形をした木のお皿を購入。

「これ、日本酒入れて、このお皿に刺身並べたら完璧やん」
とか言いながら。

発想が完全にハンガリーを出ている。
シベリアの凍土とヒマラヤ山脈と海を渡って、日出づる国に落ち着いている。



んで、お祭りといえば、屋台!ハンガリーだからか、デカイ!
DSC06231.jpg

ワイルド度、高い
DSC06291.jpg

毒々しい
DSC06290.jpg
↑旦那さんに毒味をさせたところ、爆発はしなかったものの
一週間生きれそうなカロリーと言うてました。


そして祭典ではもちろん踊り狂う人たちも。
DSC06272.jpg

よくみると、男性はとても動きやすそうな長靴、
 女性はとても動きにくそうなスリッパ調の靴。

因みにハンガリーの伝統衣装は刺繍やレースがいっぱい使っていて華やか。
DSC06258.jpg

そしてメイン行事の収穫祭。
今年の収穫に感謝をし、来年の収穫をお願いするというもの。

DSC06283.jpg

おじさんがパンに向かってちょうどお祈りをささげている最中だったので
我が家のハンガリー語マスターの旦那さんに何を言っているかきいてみる。

「…パン…パン?…新しいパン…パン………」

要するに二単語しかききとれていない。(・.・)

でもまぁ、主旨は分かったということで。
パン、ということで

その後あたりにいた人々はマストで覚えとくべきであろう
収穫の歌を合唱しだした。

うちらは先述の通り、急いで魔女の宅急便を観に
帰らなくちゃいけなかったので途中退場したけど。
やっぱり良い映画ゃ…

収穫祭の王様の日も近代国家の建立も全部一日に詰め込んだ
超欲張りなこの日は花火で締めくくられる。

ハンガリー基準では激混みの夜9時。
東京基準はただの休日のちょっとした人出。

image2.jpeg

20世紀初めに建てられた美しい国会議事堂をバックに
打ち上げられる花火。
image.jpeg

ドナウ川からの風に秋の気配を感じつつ。

実際、この日を境にたいてい季節はなんとなく秋に向かい出すとのこと。


さて、伝統工芸品の数々をみて、
すっかりハンガリー人の生活が気になっている矢先、
 なんと旦那さんを通じて仲良くなったF氏から
実家に一緒に帰省&お泊まりのお誘いが!
きゃほいーー
ハンガリーに来て4ヶ月ちょい、こんなに早くに実現するとは。

その模様は次号で~


 ひとまずロシア&カザフスタン出張にいってきますー 



旦那です。


ブダペストには、日本に進出したいハンガリー企業を支援しているコンサルタント企業があります。

実は、僕が内定をいただいた企業は日本に進出し始めたばかりということで、

先週、 そのコンサルタントとうちとの間で会議があるということで、参加してきました。


会議の趣旨は、「日本の仕事文化を知ろう」と言うもので、うち側が質問してコンサルタントがそれに答えるという形式のものです。


会議は、コンサルタントが1人、うちのお姉さんが2人、おれの4人。


いろいろな内容の会話が繰り広げられたんですが、僕には驚きの連続でした。


例えば、意思決定とその後の仕事の取り掛かりに関してはこんな話がありました。

「日本は、意思決定までの時間は長いけど、その後の取り掛かりや仕事の内容に関しては、非常に速い」

ハンガリーは、意思決定までは速いけど、その後に問題が噴出したりして、仕事が進むのが遅い」


とか


「日本は、グループで意思を決定することが多く、責任者がリーダーシップと責任を持って決定を下すことは少ない。その代わり、既に合意がとれているので、意思決定後の仕事は速い」

「日本では、紙に合意すべき内容を書いて、それを何人もの上司のところに行って印鑑をもらってきたりする必要がある」

とかいう話も出て、


そっか、やっぱそういうとこって日本的なんやなーとか思ってました。



で、他にもいろいろ話が出たんですが、一番驚いたのはこのくだりです。



コンサル「一番大事なのは、一度言った期限は絶対に守ってください。2日かかるといって3日かかると、これは絶対に許されません」





おれ「いやいや、そらそうやろ」





お姉さんえ、マジで?!






おれえ、マジで?!





そこが驚きどころなんやということに驚きました。


日本育ちのうちの奥様がハンガリーの職場でこの文化に散々困っているという話を何回も聞いていたんですが、

やっぱりそうなんや。







そういえば、先日うちの会社のエンジニアの人と話をしていたときに、労働時間の話になったときも、

おれ「そういえば、いつも何時に来て何時に帰るの?」

エンジニア「おれは9時~18時かな。でも、早く帰りたい日は早く帰るしね。厳格な締め切りがあるときは残ったりもするけど」

おれ「ふーん、そうなんや。早く帰るときは、上司になんか言うたりすんの?今日は早く帰りますとか」

エンジニア「いや、特にないかな。普段から締め切りとか仕事の進め具合について合意をとっておくことが大切やね」

おれ「そうなんや。でも、例えば締め切りを遅めにしてもらったのに、早く帰るのって気まずくない?」




エンジニア「ううん」




おれ「じゃあ、例えば、合意した締め切りに間に合わない可能性が出てきたけど、でもどうしても用事があって帰らないとあかん場合はさすがに上司に相談する?」




エンジニアううん帰る


エンジニア「別に遅れとったとしても、用事なくても定時で帰るよ?」


エンジニア「上司が残ってって言ったら、相談の上、残るときもある」



へーこういう文化なんやなーと思いました。

日本やとあり得ないですよね。

もちろん、個人差、企業差はあると思いますが、基本的にはこういうことのようです。


他にも会議中に出てきた話題はこんな感じでした。


■プレゼンについて

日本:

詳細に詳細に細かい点についても漏らさず書くことが大事。特に、会社についての自己紹介のときは、正直に企業規模などについて具体的な売り上げとか、実績とか、従業員数とか、しっかり書くべき。


ハンガリー:

スタイリッシュな、スティーブジョブスのようなプレゼンが良い。

大学では、6行ルールという、1ページに6行以上書かないというルールを教わる。



■ ビジネスと信頼関係について

日本:

まず、お互いの信頼関係を結ぶことから始める。その後、ビジネスの契約に至る。そのため、取り返せないかもしれないお金がとてもかかる。



ハンガリー:

まず、ビジネスを始める。その後、信頼がおけないなと思ったら、契約を切られる。




■公私の切り替えについて

日本:

職場と家庭で違うことを言っているのが普通。会社では、会社の役職としても自分を貫くし、忠誠心が高い。

プライベートでは全然違うことを言っていても、それは多重人格ではない。


ハンガリー:

ハンガリーサイドの特徴について言及はなかったんですけど、公私ともに一貫した意見を言う場合が多いんでしょう。



■お客様とのやりとりについて

日本:

基本的には、社長としゃべる場合は社長が、部長としゃべる場合は部長が、といった具合に、階級の同じ人が話すのが普通。


ハンガリー:

ハンガリーサイドの特徴について言及はなかったんですけど、てんで違うこともあるんでしょう。 


■会議中について

日本:

基本的に、あまり活発に喋らない。たまにシーンとなったりする。


ハンガリー:

めちゃくちゃ喋る。誰も喋らない時間は、とても気まずい。




とかとか。



このどれも、ハンガリーの人は、へーっていう感じで聞いていたので、やっぱり不思議なことなんやろうなと思いました。

でも、僕にとっては、やっぱり普通のことばっかりなんです。

なんで驚くのかわからんというか。


自分はけっこうヨーロッパナイズドされてる方やと思ってましたけど、

全然まだまだでした。




あと最後に、おもしろかったのはこの会話。




お姉さん「この前、日本の企業の人にプレゼンしたんです」

お姉さん「で、プレゼンが終わった後も、しばらくの間、3分ぐらい誰もしゃべらないんです」

お姉さん「あれは何の間だったんでしょうか。彼らは私たちのプレゼンが気に入らなかったんでしょうか。考え事をしているんでしょうか。でも、質問してくる様子もありません」

お姉さん「こちらから、質問ありますか?って聞いた方がよいのでしょうか。あの場をどうすればよいのか、何が正解なのか教えてください」





コンサル「いくつか可能性がありますが、単に彼らは、おそらくあなたのプレゼンの内容が理解できなかったんだと思います」



お姉さん「じゃあ彼らはなぜ質問しないんですか?」



コンサル「それは、面目が潰れるので彼らにはできないことなんですよ」














/p


旦那です。


昨日の夜、めっちゃお腹が痛くて深夜に起きました。


僕のお腹が弱いことに関しては国内外から定評があって、これ自体はよくあることなんですね。


昼間お腹壊すこともだいたい週3から週4です。


夏、アイスを食べたいしジュースをかぶ飲みしたいんですけど、

そんなことするとお腹壊すのでできません。


日本ならそこら中にトイレがあるのわかっとるんで、たまにやって、まぁお腹壊すんですけど、

トイレの乏しいハンガリーではそんな冒険をするわけにもいきません。



まぁそんな話はどうでもよくて、

僕はとにかくトイレに行こうと起き上がりました。


で、暗い部屋の中を歩いてトイレに行くんですが、このとき僕はどんだけお腹が痛くても走りません。

絶対に携帯で地面を照らしながらゆっくり歩きます。






幽霊が怖いとかじゃなくて、ゴキが怖いんです。






僕のゴキ嫌いはかなりのもんで、毎日ゴキが出てくるかもという想像だけでビビッてます。


靴を履くときも、靴の中にゴキがいないことを確認しますし、

(昔バイトしとった居酒屋のバイト仲間の靴の中におったので) 


夜中にのどが渇いて起きたときも、枕もとの水を飲む前にゴキがコップの中泳いでないか確認してから飲みますし、

(昔バイトしとった居酒屋のバイト仲間の飲んでたコップの中におったので) 


なんかここ怪しいなって感じの店で出されたオムライス的な中の見えないメシを食うときは、ちょっとずつ端っこから食べてゴキがいないことを確認しています。

(昔バイトしとった居酒屋でバイト仲間の食べとったシューマイの中におったので)



毎日毎日、こんな感じでゴキにビビり倒してるんです。


プロのゴキビビラーなんです。


プロのゴキビビラーとしての僕のプレーは国内外で高い評価を得ています。




ハンガリーに来た当初、僕の気持ちは晴れ渡るようでした。

なぜなら、ゴキは寒さに弱いため現れないという北海道よりもさらにちょっと北にブダペストはあるからです!



ゴキの進入経路ランキング第一位である窓もあけっぱにして寝てましたし、

(ハンガリーは網戸ないので、開けると虫でも何でも入りたい放題)

夜中も部屋の中すたすた歩いてましたし、

ホウ酸団子も設置してませんでしたし、

ご飯だって気にせず食べてました!



でも、3週間前、夜中道を歩いていると、前方にしゃかしゃか動き回る黒い物体をみかけたんです。


僕は恐ろしくなって今までの行いを悔いました。




何が北海道より北やから大丈夫やねん!!


何をいい気になって窓を開けてとんねん


何を夜中すたすたいとるねん


もう、家の中におるかもしれんな・・・




その日からまた、携帯で足元を照らす日々が始まったわけです。




で、昨日。


幸いトイレまでの経路にゴキはいませんでした。





トイレに腰を落ち着けて、

「やばい、痛すぎる」とか、「助けて!」的なことを叫びながら腹痛と格闘してました。



僕は、トイレでは必ずスマホでネットサーフィンをします。


スマホでboketeというサイトを見るのがマイブームです。


で、10分ぐらい見とると、


ドアと床の隙間から突如としてちょうど気持ち悪いぐらいのスピードで

等速直線運動する黒い物体が入ってくるじゃないですか!


しかも一直線におれの方にかって来ます





おれ「うわっ!ゴキや!!!!」


おれ「くぁwせdrftgyふじこlp!!!!!」






トイレから跳ね飛んでゴキをかわすおれ









なぜこのタイミングなのか


なぜ数ある部屋からおれのいるトイレを選んで進入してきたのか


なぜおれの方に一直線に向かって来るのか


人間から出向いて殺すようなことはしないのに

なぜいつも平和協定は一方的にゴキサイドから破られるのか


おれはおしりをどうやって拭けばいいのか





数々の疑問が湧き上がります。







ゴキはどうも便器の裏に隠れた様子。


この隙に遠くからペーパーに手を伸ばしておしりを拭くと、メガネと武器を取りにトイレを出ました。


リビングにはなぜか料理雑誌No.1で知られるオレンジページがありました。


なぜここハンガリーにこんなものがあるんでしょうか。


とにかく、これを丸めて武器にします。


隠れたゴキをおびきだすために、ワキ用の良い匂いの消臭スプレーを手に持ちます。

殺傷力ないけど、仕方ないです。


で、寝室に行ってメガネを取ります。


ついでに奥様に事態を報告します。




おれ「出た!ゴキブリが出た!めっちゃでかい!めっちゃ速い!やばい!やっつけるの手伝って!」



奥様「...うーん?(寝ながら)」



おれ「ゴキブリ!でかいの!速い!」



奥様「...うんうん (寝ながら) 」



おれ「ゴキry」



奥様「はーい、お願いしまーす(寝ながら)」












何をのんきに寝とんねんこいつは。


ゴキブリにやられてしまえ。





あかん、やっぱりここは一人で決着つけるしかないなということで、トイレに戻ります。





意を決して便器裏にスプレーするんですが、ただただ良い香りが広がるばかりでゴキが現れません。


バンバン叩いたりしても一向に出てきません。







おれ「そんな...そんなまさか、もしかしてこっち?!」







うちのトイレはちょっと広くて、トイレ兼洗濯機置き場兼ちょっとした物置ぐらいの規模があります。


入ってすぐのトイレゾーンからやつは逃げ出し、既に奥の物置ゾーンに逃げ込んだとしか考えられません。










物置ゾーンにあるトイレットペーパーとか、洗剤とか、掃除機とか、

そういうのを細心の注意でちょっとずつ動かしていくおれ。















30分ぐらい探索したときでしょうか、



なんとやつは突然天井からは目の前に降ってきました!







おれ「うわぁぁぁぁl!」


おれ「くぁwせdrftgyふじこlp!!!!!」







またもやおれの方に向かってくるゴキ。


突如訪れた最終決戦です。




やるのか、やるのかおれ。


一瞬この画像が頭をよぎります。


netanabe-01519










































パーン







やりました。一撃です。


オレンジページをどけて見てみると、見事に潰れてます。


ハンガリーのゴキはどんなんなんかなーと思って観察してみるとなんかゲジゲジみたいに長い足してますね。


足の数も6本より多い気がします。


というか確実に多い。


というか、こいつゲジゲジやん。





というか、こいつゲジゲジやん。










というかゲジゲジでした。


どうもこのサイトに書いてあるヨーロッパゲジってやつっぽいですね。(閲覧注意)







このゲジゲジっていかにも害虫ヅラしてますが、

おうちに入ると、人様に迷惑をかけることなく、害虫を食べて、頃合を見て去っていくという益虫...だと...?


ゴキの対抗勢力をぶっ殺してしまったことにちょっと罪悪感を覚えたけど、

ゲジゲジ君、君はその見た目に罪悪感を感じてくれ。





とりあえず、事態が収束したので奥様に報告や。



おれ「ゴキブリやっつけた」



奥様「...はーい(寝ながら)」



奥様「...捨てたー?(寝ながら)」 



おれ「トイレに流した」 



奥様「...はーい(寝ながら)」



おれ「・・・・・・・・・」



おれ「・・・・寝るか」 




ちなみに、次の日に起きた奥様に

「何ゴキブリぐらいでギャーギャー言うとんかなと思っとった」

って言われました。





 

ゴキブリにやられてしまえ。






最近、奥様の執筆が少なめですが、

それはひとえに 奥様がひたすらに仕事をしているためです…


海外で働くと、海外の人みたいに定時で帰れる

そんなナイスな 生活を想像する人もいますが(私もそう思っていました)

それは、現地雇用(←旦那さんみたいな)場合。


日本から派遣された海外勤めの場合は

日本と同じスピードの仕事を要求され

(同僚は日本人と同感覚で仕事をしているわけではないので限りなく 難しい)、

仕事は現場からも日本からもあっちゃこっちゃから飛んでくる、

そんな片足現場、片足日本、ないけど三本目の足でそれ以外のプロジェクト


で、本題からそれましたが、

そんな中で私がとても楽しみにしていたのが

このギリシャ旅行!


海!ビーチ!魚!

で、おりたったのは

テッサロニキ!(・∀・)

テッサロニキってどこ?ってなりますが、
アテネとクレタ島しか知らなかった私も地図で探しました。
ギリシャの北西の方。

で、出ていったテッサロニキのまち、午後9時。

ヨーロッパ文明とかギリシャ神話とかそんな雰囲気ではなく、
なんだか限りなくアンマン(ヨルダンの首都)に近いかんじΣ(゚Д゚)
DSC06114.jpg

 つまり、ほのかに中東っぽく、発展途上国な雰囲気…
ゴミ落ちまくりの、野犬と変なおじさんがウロウロしてるのが
私の中のそんな国の特徴なんだけど。

実際にトルコが近く、よく侵略されたり、一部になったりしてた。
そして、そういえば最近、ギリシャはピンチ状態になっていた…。

それにしても、あまりにも安定感のあるこの発展途上な雰囲気。

断りますが、私たちは別に上述したような国がけっしてイヤとかではなく、
おなかの弱い旦那さんがかけこめるトイレ(あるいはそれに準ずるもの)が
ある限りは全力で楽しめるタイプ。

ということで、EUの一員である、という認識よりは
野犬の住まうフリーダムめな国という認識に切り替え、
エンジョイをスタート。

ついでに言っておくと、いろいろ旅している私たちですが、
現地の人たちと同じ目線で生活をしてみるのが好きなので
移動手段とゴハンは未知の言語と戦いつつ
可能な限り現地の人たちと同じものを試す。
そしてホテルも極力お金をかけない。
どうせ半分以上の時間は意識ないしね。

そうすると、今回みたいにスゴい風呂場に出会ったりする。
これ(シャワーは通常サイズ)
DSC06113.jpg

浸かれない、以前の問題。


次の日にテッサロニキ観光スタート。

市場を抜けて海辺に朝ごはんをしにいく。
DSC06116.jpg

市場を通り抜けるまでに買ったもの:
•旦那さんの海パン(海にいくとゆーのに忘れてきたから)
•奥様の海用ワンピ(海にいくとゆーのに忘れてきたから)
•しゃもじ(ちょーどいいのがあったから)

謎の機械(用途はついに分からず)をみて
DSC06123.jpg

鳩マスターをみて
DSC06128.jpg

すごい車をみて(現役)
DSC06171.jpg

上からテッサロニキのまちを眺めてみる。
とっても遠目に見たら神戸に見えなくも…ない…かも?
DSC06157.jpg

ところで、私は海外でグラフィティの写真を撮るのが好きなのだが、
テッサロニキのまちにも名作がいろいろ。
DSC06173.jpg

少女との対色で映える宇宙人。
DSC06119.jpg

因みに自分の中で今までのベストはアンマンのバイキンマン!
(またアンマンを出してしまった)
DSC04762.jpg

確かにバイキンマンはアラビア語が似合う顔をしている、と思う。


名所についてはどうせ伝え切れないので省略。
ギリシャ正教とビザンティン文化が残る土地とだけ。

気になったのは全身黒い服を着たおばあちゃんたち。
こんなかんじ。
DSC06179.jpg

服自体は意外にもワンピースやキャミソールなのだが、
なんせ、全身真っ黒。
真っ黒の服着て楽しそうにアイスを食べていたり
ワインを飲んでいたりなんかします。
帰ってから調べたところでは、主人が亡くなると
自身が死ぬまでずっと喪に服さないといけないとか。

上の写真のおばあちゃんはおじいちゃんと一緒だったが
それは旦那ではないということか…


明くる日はバスで約125km移動。
テッサロニキから南に半島が三つ出ていてリゾート地となっている。
そのうちの真ん中に向かうのだ。

そしておろされたのは半島の真ん中のマルマラスという村。
村人の中で英語を話せそうな人をサーチするところからスタート。

丘を三つぐらいのぼりおりしてたどり着いた私たちのホテル。
屋上の洗濯物の勢いがいいかんじ。
DSC06206.jpg

実はこのホテルGreek Houseは旦那さんが語学学校で友達になったギリシャ人
(テッサロニキ出身)にオススメしてもらったもの。

中の部屋の一部。
DSC06212.jpg
ギリシャのリゾート地をお考えの方はぜひご参考下さい。
値段はリーズナブルで風呂場は前述したもののように厳しくない。

そして肝心の海!!うみ!うみ!うみ!
DSC06216.jpg

岸近くに魚がいろいろいるのが裸眼で見えるぐらいの透明度!
DSC06205.jpg


エーゲ海を眺めながらの朝の散歩もまたゆったりと
時が流れていて良い。
DSC06200.jpg

やっと3000年以上前の偉大な歴史の息吹が少しきこえてくる気がする。
DSC06190.jpg

まだ登場していないギリシャ料理ですが、
魚•タコ•イカ+オリーブオイル+レモンってかんじ
レモンはとても激しく使います。

そして分量!なんせチーズを頼んで出てきたのがコレ!
image.jpeg
そしてやっぱり必須アイテムのレモン。
パンがチーズへの付け足しに見える。

でもなんといってもびっくりしたのはサービス精神。
これが丸々サービスで最後に出てきた。
DSC06229.jpg

店によってサービス精神の大きさが異なるので
どれくらいおなかの余裕を残しておくべきか
いつも若干ドキドキしながら過ごしておりました。

ところで!

ギリシャは南の海のある暑い国っていうイメージやけど、
実は、緯度からすると日本の東北(岩手•青森ぐらい)なのだ。
portugal.jpg

これで見てみるとハンガリーは北海道よりもちょい北。

ロシアからするとハンガリーも「南っぽい自然だよね~」
と言われちゃうので、いかに私の出身地が北極に近いことか。(・_・)




地球は面白い




旦那です。

結論から言うと、就活シリーズでずっと引っ張ってきたE社は落ちました!
でも別のG社ってとこに受かりました!

かなりE社には時間を割いていたし、人もすごく良さそうで働きたいなと思い始めていただけに、先週E社からお祈りメールが来た時は、
「あ、ハンガリーでも今後のご活躍をお祈りしています的なこと言うんや」とちょっと思いつつ盛大に心が折れましたが、

まぁ、なんにせよ無事に就活終了です。
どうにかなりました。

まぁあとは試用期間で切られないようにせんと。




このG社ですが、アメリカ発のベンチャー企業で、
サイトを使う一人一人の嗜好を分析し、
その人にあった広告を出したり、
その人が好きそうなお店を紹介したり、
まぁなんかそんなことをするソフトウェアを作っている会社です。

アメリカで成功した後、イギリス、ハンガリー、ロシアに支社を作り、
なんと最近日本に進出し始めたばかりということで、ちょうどITのできる日本人を探していたところにまんまと僕が応募して来たみたいです。

グループ全体で初の日本人だそうで、特にハンガリー支社には本当にハンガリー人しかいないそうで、
「これからは英語をしゃべらないとなー。お互い練習しようね」的なことを言うてました。

で、内定をとったら、「はいじゃあ来週から頑張ってね!!」というわけにはいかず、
実はこれからも、労働許可をとったり労働ビザをとったりと、しばらくは仕事をすることができません。
そこらへんもそのうち書いていこうと思います。







さて、無事に就活が終わったということで、
今回の就活を通して、海外で就職する上で、必要だなと感じたこととか、気付いたこととか、思ったことをまとめてみようと思います。
もし、海外で働きたいなと思っている方は、参考にしてみてください。
あくまでも、ハンガリーで就活したITエンジニアの体験がベースですが。


・海外でもそのまま通用するスキルを持ってるとめちゃ有利
例えば極端な話、美容師さんってはさみ一つあれば今すぐにでも海外で働けると思うんです。
もちろん会話は弾まないかもしれませんし、そんな簡単にはいかないと思いますけど、
スキルがある人は、何の後ろ盾なしに自分自身を売り込むことができます。

そして、その分野で秀でた人は、語学力が多少低くても採用される可能性があります。
世界一の美容師さんなら、話が通じなくても問題ないとお客さんは思うかもしれません。
もしかしたら、お客さんの方が頑張って美容師さんの言語を覚えてくる可能性だってあります。

逆に、例えば飛び込み営業の人なんかは、ほぼ完璧に近い語学力を求められると思います。
やっぱり、お客さんと接して信用してもらう必要がありますし、
この場合、営業マンの低い語学力の説明を、お客さんは頑張って理解する努力はしないと思います。

そういった点で、スキルには海外に持ち出したときに価値が下がってしまうものがあります。
そして、多くの場合、目減りした価値は語学力で埋める必要があります。


最近だと、この観点ではITが非常に有利な職種の一つだそうです。
IT用語は世界中で英語で概念も共通ですし、日本でもほとんど用語はカタカナですからね。
また、プログラミング言語という世界共通語を話せるわけですからね。
そういう意味でいくと、何カ国語もしゃべれる人と変わりません。

職種次第では、海外でも案外すぐに仕事が見つかるかもしれません。
海外志向のある学生の方は、最初の職場選びの参考にしてみてください。



・とにもかくにも英語をしゃべる勇気
まぁもうほんとにまずこれです。話をしないことには始まりません。

でも、「あかんわ、おれ英語喋られへんわ。てゆーかそれができたら苦労せんわ」と思ってる方が多いと思います。

もちろん、職種によっては求められる英語力って全然変わってくると思いますが、
例えば、お客さんとは直に接する機会がなく、オフィス内で同僚と打ち合わせができるだけの英語でよければ、
そんな英語って文法でも単語力でもなく、気合いと開き直りやと思ってます。
本当によく言われることですが、文法的に完璧な英語をしゃべる必要なんか全くありません。

僕はいつも英語をしゃべるとき、
「ネイティブでもなんでもないただの日本人が必死でカタコトの単語並べとんねんから、通じんかったらそれはもう聞いてるネイティブ側の責任」と思ってます。
その代わり、自分は伝わるように頑張ってしゃべります。

文法力や単語力あった方がいいのは確かですが、はじめはそんなんでいいと思います。

僕自身は英語の国で暮らしたこともありませんし、語学学校に行ったこともありませんし、もちろんインターナショナルスクール卒とかそんなことでもありません。
奥様がロシア人だった関係で、人より外国の方と接する機会が多かったので、そのとき頑張ってしゃべるようにしていただけです。
おそらく、英語をしゃべった時間は人生で100時間いきません。
でも、日常生活で困ることはありませんし、仕事だって見つかります。

そんなに難しいことではないんです。
しゃべってみると意外にしゃべれるもんです。
ただ、たぶん営業職とか、コンサルとかは無理です笑

適度なスキルと適度な語学力っていうのがコスパいいんじゃないでしょうか。



・英語の国より、英語以外の国のインターナショナル企業を狙え
「おれの英語は完璧。もうネイティブやで」って人には関係ないお話なんですが、
そうでない人にとっては、ノンネイティブとの会話の方が圧倒的に楽やと思います。
難しい単語もイディオムもあんまり使わないですし、会話が比較的ゆっくりで、簡単です。

どの国であれ、現地企業で働く場合、基本的には現地語が必須だと思いますが、
世界的な企業ではほとんどの場合、公用語が英語です。

こういった企業は、現地語ができなくても問題ありませんし、英語もネイティブレベルは求められませんし、お給料も待遇もいいですし、
日本と関わる仕事をしている場合が多く、日本人であること自体が重宝されたりします。

正直、日常会話レベルの英語力の場合、イギリスよりドイツの方が仕事見つかると思います。



・日本人ていうだけで仕事がある
上でもちらっと書きましたが、グローバル化の著しい現在、世界中のほとんどの国がなんらかの形で日本と関わっています。
特に、ハンガリーみたいな物価の安い国にとって、日本というのは上得意様です。
日本からしても、ハンガリーに発注すると割安感があります。

しかし、例えばハンガリーに住んでる日本人は1000人程度ですし、そのほとんどが日系企業の駐在や海外勤務として来ています。

つまり、ハンガリー企業にとっては、日本人が足りないんです。
ハンガリー語がしゃべれる日本人なら本当にすぐ仕事が見つかると思います。
これは、他の言語がしゃべれる人にも言えることで、英語以外の言語がしゃべれる日本人ってマジで強いと思います。

また、日本は世界から本当に愛されています。
誰でもたいてい「お寿司おいしいね」って言ってくれますし、「醤油はキッコーマンに限るよね」とかマニアックなこと知ってる人もいますし、ジブリなんか本当に世界中で有名です。
また、まじめで勤勉で良く働く国民性もマナーの良さも知れ渡っていますし、日本製品は相変わらず人気があります。
文化的に素晴らしい国だという印象も強いようで、日本に悪いイメージのある国なんかほとんどないんではないでしょうか。

本当に、日本人は日本人に生まれただけで勝ち組なんです。
今回の僕も、本当にラッキーでした。




・面接で重視する質問と答えが全然違う
例えば、「なぜ我が社なんですか?」的なことを聞かれた場合、
「はい、御社はやはり業界でも特にこういった特徴をお持ちで、そこに感銘を受けましたし、やりがいを感じます」だとか、
「御社のスローガンに惹かれました!また、面談していただいた社員の人たちも全員魅力的で、是非この雰囲気の中で働きたいです!」とか、
中途でも、友達やリクルートエージェントに聞いたところ、やっぱり
「今まで努めていた企業ではこういう業務をしていたのですが、もっとこういった分野に興味が出てきたので、そういった点が強い御社に転職して働きたいと思いました」的なことを言うみたいですね。

そして、そういった気概的なものやこれだけ調べました感がそれなりに重視されたりするようです。
新卒採用なんかそこだけしか見てないと思います。
もちろん職種や企業によると思いますが。


ハンガリーでは、僕は常にこう答えていました。
「妻の仕事の関係で僕が仕事を辞めてハンガリーに移住することになりました。エンジニアとしてのキャリアを続けたかったので、そういった職を探したところ、いくつかの会社が見つかりました。この会社は候補の一つです」
先方の反応はどこも「そっかそっか。じゃあまずはうちの会社の説明をしよう!うちは〜(説明)な感じの会社だよ。もしよければうちを選んでよ!じゃあ肝心のテクニカル部分の試験面接始めるよ!」的なもので、
要は、志望理由なんか何だって構わない、うちを知らなくたっていい、君がスキルがあるなら雇うし、お金を払うよというものです。

なので、日本で聞かれるようなことはほとんど聞かれませんでした。

けっこー文化の違いを感じました。



・英語でのテクニカル面接がグロい
日本で中途採用の面接受けたことないんで正確にはわからないんですが、
日本って、例えばITエンジニアとして就職する場合でも、テクニカル面接ってあんまないですよね?

ある?

海外だと、ITエンジニアだと、ほぼ間違いなくテクニカル面接があります。
たいていの面接では、だいたい1時間に渡ってjavaやoracle、linuxなどについて矢継ぎ早に質問されましたし、
事前にプログラミング課題を解いて提出したり、
面接に行ったらその場でプログラムの筆記試験をさせられたり、そんな感じです。

で、何がグロいかというお話なんですが、
マニアックな専門知識聞かれたりするのもそうなんですが、
英語で専門用語をしゃべらないとダメなのが難しいです。

IT業界ではほとんどの用語が英語だとはいえ、やはり普段しゃべったことがなければいざというときに喋れないもんです。

特に、IT業界って擬音語とか擬人化とか独自の表現がめっちゃ多くないですか?
「エラー吐いた」とか、
「この処理がもっさりなんですよねーどうやったらサクサクするかなー」とか、
「さらっとスクリプト流しといてー」とか、
「あーそれな、それおれもハマった」とか。

こいつらを英語に訳すのがシロートにはけっこうきついんです。

システムの設計会議とかってこんな言葉が飛び交ってますけど、あれをニュアンスまで訳すには、
事前に練習したりどの単語使えばいいのか検討つけとかないと、けっこう厳しいです。
 

ITに限らず、自分が普段しゃべっとることって英語でなんて言うんやろうってシミュレーションしてみるといいかもしれないですね。



・夏休みに就活したらあかん
ヨーロッパ人は、とてもちゃんと夏休みをとります。
だいたい、国にも職種にもよりますが、7月から8月にかけて7日〜20日ぐらい休みをとるみたいですね。
この予定は全てに優先されるため、お客さんすら放置します。
当然、この間の採用活動は止まります。

まず、自分の担当人事がバカンス行くと止まります。
次に、自分を採用しようとしているプロジェクトのリーダーがバカンス行くと止まります。
そして、人事決裁権のある人がバカンス行くと止まります。

彼らの休みが被ってればいいんですが、たいていバラバラなので、1回の面接の返事をもらうのにだいたい1週間〜3週間かかります。
マジで忘れた頃に返事が来ます。こっちは落ちたもんとして次の企業探してたりするのに、普通に通過やったりするから笑います。

おそらく、同じことがクリスマスと新年前後にも起こると思います。
もし、会社辞めてから仕事探す場合は、8月まで日本で働いてから来た方がいいですよ!



・就活サイトを見るよりは、知り合いを作ろう!
これはハンガリー以外にもいろんな国の友達から聞きましたが、
特に、いわゆる先進国ではない国においては、どうも人脈を探すことが最大の就活のようです。

僕がハンガリー語の学校に行き出したのは、そのためもあります。
案の定、ハンガリー人の友人を作ることができ、彼らに仕事を紹介してもらえることもありました。

大企業では、さすがに選考プロセスは正面から応募したものと同じでしたが、
中小企業以下では、圧倒的に従業員の推薦で仕事が決まることが多いそうです。
また、場合によっては面接もめっちゃ緩いとか。

このルートの場合、現地語を話せる必要が多少ありますが、
僕の場合は、「とにかく日本語がしゃべれる人がほしい。あとはどうでもいい」という求人を紹介してもらったこともあります。

あと、リクルートエージェントは、就職させてなんぼなので、
現地語のしゃべれない人には不親切な感がありました。

最初の方に書いたFさんは本当に良い人で、就活中相談にも載ってもらい、プライベートでも飲みにいく仲ですが、
基本的には、彼以外のエージェントには、僕は見捨てられました。
まぁそんなもんです。


・Linked-inを使おう
以前にもちらっと紹介しましたが、Linked-inは世界中でとても使われています。
最近では、日本でもかなり使われ出したようで、僕も月に1人ぐらいはエージェント関係の方から連絡をいただきます。
Linked-in


Linked-inでは、企業の求人を調べて応募することもできますし、プロフィールを見てお誘いをいただける企業もありました。
また、現地の就活サイトはたいてい現地語であるため、とてもgoogle翻訳さんのお世話になって辛いのですが、
Linked-inでは日本語が使えます。
これはけっこうでかい。

何を隠そう、G社はLinked-inで見つけてアプローチして採用につながりました。




・ どうにかなる
どうにかなります。
頑張れば、どうにかなります。


 

・ 戦績
長くなってしまいましたが、最後に僕の今回の就活での戦績をまとめます。

- 期間:2ヶ月
- 応募数:26
- 返事来なかったの:15
- ハンガリー語ができないからあかんと落とされたの:5
- 経験不足・スキル不足で落とされたの:3
- 面接まで行ったの:3
- 最終面接まで行ったの:2



やっぱり慣れない国で慣れないことやったもんで、心が折れかけました。
せっかちな僕にとって、2ヶ月が一つの心理的な限界でした。

もうしばらく就活はいいや笑
 

 

旦那です。
最近ちょっといろいろと忙しくて更新がおろそかになってますね・・・。
なんとか週2を目指してます。

さて、実は今ブダペストでフェンシングの世界大会が開かれてます!(8月5日〜12日まで)
http://fencing2013.hu/en/ 

IMG_0651





















スタイリッシュなPVまでありました。



フェンシングなんか全然見る機会ないなー。どうしよ見に行ってみる?
とか奥様と話をしていると、なんと奥様がウクライナのフェンシング協会の会長と知り合いであることが発覚しました。

奥様はシレっとこういう人脈を持ってたりします。

奥様が会長に聞いてみたところ、なんとチケットを用意してくれて、しかも解説までしてくれるとのことで、
先日の土曜日にまんまとフェンシングを見に行ってきました!

会場前で待っていると、会長がやってきてくれました。
ありがとうございます会長!

会場に入ると、まず入口にはいろいろと展示がしてあります。
会長がいろいろと説明してくれるんですが、
まず、フェンシングって実は3種類の武器があって全然ルールが違うんですね。
フルーレ、エペ、サーブルという3つの微妙に違う剣があって、それぞれルールも違います。

例えば、
フルーレなら突きだけが攻撃方法で、攻撃の有効範囲は胴体部分だけ、
サーブルは相手を斬りつけてもよくて、攻撃の有効範囲は腰より上の手首より先を除く全部、とかとか。
詳しくはここ

なので、3つの競技は全然戦略が違うそうです。

まぁとりあえず見てみよやということで、ちょうどサーブルの団体戦がやってたので見に行くことに。


会場の4カ所で男女のそれぞれ上位4国が斬り合ってますね!
IMG_0650






















この競技で強いのは、伝統的にはフランスとイタリアらしいです。
特にフランスはもともとフェンシングの発祥の地で、フェンシング用語はフランス語です。
でも、現在の女性のサーブル世界ランキング1位、2位はどちらもロシア人だそうです。
また、最近ではアジア勢、特に韓国が力をつけてきているようで、
実際、男女の準決勝のどちらにも韓国がいました。



で、見始めたんですが、ちょっと素人には何やっとんかあんまりわかんないですね。笑

フェンシングは得点の判定に電気機器を用いていて、
剣や防具は電気が通る素材でできているため、剣が相手の防具に触れることにより当たったかどうか判定できます。
当たった場合はランプがついて会場中の皆が知ることができます。
同時にランプがついた場合は無効でやり直し。

なんですが、見ているとランプが同時についたのにやり直しではなく、片方の得点となる場合が多々あります。




なんやこれ。





わからないので会長に聞いてみると、サーブルには攻撃権というものがあり、
なんか複雑なルールがあるそうなんですが、要は
・基本的には先に攻撃した方が優先で、普通に相手に当たれば得点
・攻撃された側はまず防御する必要があり、防御せず捨て身で攻撃してもそれは無効。
・先に攻撃された側は防御してからなら反撃可能、かつ当たれば得点

と、いうことみたい。
なので、確かに同時にランプついとるけど、今のはこっち、今のはあんた防御せなあかんで、とかそういうのがあるらしいです。

ただ、ほんと一瞬過ぎるので素人にはどっちがどっちなのかわかりません。

実際、選手達もよく審判と揉めます。
攻撃が当たったときにだいたいの選手は大声で叫ぶのですが、
両者が叫び声をあげ、ガッツポーズをしているのに、同時なので無効のときとかちょっと切ないです。
ひどいときは、ガッツポーズしていない方の選手の得点やったときすらありました。

そんな選手すらわからへんのやったら審判もわからんのちゃうんかということなんですが、
誤診しないように審判は2人いて、1人は会場目の前で見ていて、もう一人は奥でビデオを使って判定をしています。


試合は割と盛り上がり、特に女性のフランス対ロシアが接戦を繰り広げており、
ファンがすごい応援です。

ただ、すごい応援と言っても、こういう場合、たいていすごいのはロシア人だけです。
フランス人は2、3人で知り合い同士で並んで座り、フランス人が得点したときに「よっしゃ!」的なこと言うだけなんですが、
ロシアは20人ぐらいが集団で固まって応援しており、
叫んだり、
国旗を振ったり、
持参した鍋の底をお玉で叩いたり、
ブブゼラ吹いたり、
得点されたら壁叩いたり、
判定に不服があれば観客席の下の方に降りていって審判に文句言ったり、
とりあえず忙しいです。
20人やのに100人分ぐらいの働きと騒がしさです。

これ。奥に見える集団がロシア人集団。
IMG_0642





















僕は、楽しいことがあれば酒飲んで心のままにはしゃぎ散らかすのロシア人のこういうところが好きです。
 
奥様がロシア人なので、僕はこういうときは全力でロシアを応援します。
日本対ロシアの時はさすがに日本です。

ただ、奥様はあまりロシアを応援することに興味がないみたいですね・・・。



(奥様を除く)ロシア人に限らず、見に来ている人はけっこうみんな熱狂している様子。


フェンシングって日本ではちょっと前に北京オリンピックで太田選手が銀メダルとって話題になりましたが、あんまり人気ないですよね。
メダルとりそうな時だけ注目してその後ほったらかしというやつです。

対して、ヨーロッパでは、かなり人気のあるスポーツだそうで、
街にはフェンシングスクールもかなりあるそうです。

ちょうど、日本で言うところの剣道でしょうか。
それよりは人気あるかな。


この試合はフランス対ロシアは1点差でフランスが勝利しました。
悔しい!





その後、グッズコーナーに案内していただきました。

グッズコーナーは別の試合会場の端にあるのですが、
なんとその会場ではほんとに2メートルぐらいの距離で試合の様子を見ることができます。
IMG_0636




















近い!


日本もやってましたが、僕が見た瞬間最後のポイントをとられて負けてました・・・。
頑張れ日本。




で、グッズ。



これは練習用のベストとグローブ
IMG_0639





































電源ケーブル
IMG_0640 





















防具被った奥様
IMG_0638




































他にも練習用の剣とか売ってました。 

だいたい剣は100ユーロぐらいですね。
服もそれぐらいで、あとは手袋とか電源ケーブルとかそういう備品が20〜50ユーロって感じ。
始めるだけならどうやら総額は8万円かからないぐらいっぽい、
思ったよりは道具代はかからないのスポーツなのかな?と思ったのですが、
どうやらこれらはだいたい2年以内には切られまくってボロボロになって全部買い替えになるみたいですね。 
 


会長が自分用になにやらマニアックな装置を購入していました。






グッズの見学も終わったので3位決定戦を見にいくことに。

女性のロシア対韓国のサーブルで、選手が入場してます。
IMG_0643






















スタート!
IMG_0645

























これは団体戦やったんですが、
団体戦のルールは、ざっくり書くと
・1カ国4人チームで、1人は交代要員
・メインの3人対3人の全組み合わせが実現するように9試合行う
・1試合は3分間
・途中、出場選手の交代は何回でもおっけー。
(おそらく既にやった対戦相手とは再戦できないとかありそう。)
・得点をどんどん足していき、45点とったら勝ち。

確かこんな感じ。



試合は序盤韓国がリードするも、やはり世界No.1剣士のロシア人女性が圧倒的な強さで巻き返し、
最終的には気がつけばサクサクっとロシアの圧勝でした。

ロシア人応援団は大熱狂ですね。


決勝も見たかったんですが、次の予定があるのでここで帰宅しました。



今回フェンシングを見て思ったんですが、やっぱり直に1回見てみるとおもしろいですね。
あと、1回やってみたいです。
フェンシング道具貸しますみたいなとこないんかなー><


あと、ウクライナのフェンシング協会会長!ほんまにありがとうございました。
会長の解説がないと何もわかりませんでした。
今後、フェンシングではウクライナを優先的に応援します。


最後に、会長が記念にと買ってくれたフェンシングアンブレラを紹介。
閉じるとけっこう細くてさきっちょが尖っとるんで、
雨の日はこれでフェンシングの練習や!!

IMG_0652




 




































 



その1
の続き


で、次の見どころがピットクルーのお仕事です。

ピットクルーって何する方達なのということですが、
基本的にはレース中にタイヤを交換したり、車のセッティングを変更したりということをする人たちです。

「え、でも交換しとる間にびゅんびゅん抜かれていくやん。交換せんとそのまま最後まで走った方がえぇんちゃうの?」
と思ってまうんですが、
そもそもF1というのはどれぐらいの距離を走るかというと、「305キロを超える最低の周回数分走る」らしいので、
まぁ305キロちょい走るわけです。

この間、ずっと同じタイヤをはき続けたとすると、
タイヤは周を重ねるたびに劣化していくので、1周のラップタイムがどんどん遅くなっていきます。
なので、結果として途中で一旦抜かれはするものの、後で抜き返せるので、交換する方がいいんですね。
あと、2013年に関しては、二つの種類のタイヤがメーカーから支給されていて、
レース中にこの二つを最低1回ずつ使用しないとダメとルールで決まっているので、必ず1回はピットインすることになります。

また、2013年はダメらしいですが、以前はレース中に給油をすることができました。
F1カーの燃費はだいたい1.5km/lです。
プリウスが35km/lとか書いてありますから、どんだけ燃費が悪いかわかってもらえると思います。
で、先ほども書いたようにF1では300キロ以上の距離を走るので、
単純に考えると200キロぐらいの重さの燃料を積む必要があります。
もちろん軽い方が車は速く走れるので、次のピットインまでに必要な燃料を計算して
タイヤ交換しにピットに入るときに燃料も継ぎ足すという作戦がとられていました。

ちなみに、このときガソリンを入れる機械は、1秒で12リットルの燃料を入れることができたそうです。

これ以外にも、レース中に車体のセッティングを変えたりとか、
ドライバーのヘルメットの前面のガラス拭いたりとか、
そういうことをするそうです。


動画があったんでよくわからん人はこれを見てみてください。


このピット作業ですが、平均で、大体4秒前後ぐらいかかるみたいです。

ドライバーが過酷な条件の中0.1秒の争いをしとるのに何秒もかかってしまっては元も子もないので、
平日とかのレースのない日にピットクルーは週2とかで集まって練習をするそうです!

その結果、今年の3月にレッドブルチームのピットクルーが2.05秒というタイムをたたき出しました!
その動画がこちら。


はやすぎるやろ!



ピット作業についてはここに詳しくまとまってました。



この作業を観客席から見てましたが、ほんまにはやいです。
止まったと思ったら一瞬で出て行きます。

なんというか、僕は何にしても裏方さんが好きです。
スポーツとか見とっても、勝った選手がコーチやスタッフと抱き合ったりしとるところが泣けます。
なので、F1でもピット作業が何気に一番好きやったりします。
奥様も気に入ったようで、目の前で見れてほんまによかった!





で、そうこう見ているとレースも終盤へ。

僕らはあんまりスポーツ観戦とかに行かないんですが、
海外に行ったりするとその国で人気のあるスポーツを見に行ったりします。
そういうとき、僕らはなぜか熱狂的なファンの近くの席になる確率が非常に高いです。

今回も、周りを熱狂的なロータスファンに囲まれていました。
レース展開的にも、1位のメルセデスはもう1位やなという感じでしたが、
レッドブルとロータスが熾烈な2位争いをしていたので、彼らの応援にも非常に熱が入ります。

抜かれては頭を抱え、抜いては立ち上がって喜び、目の前を通る度に何やら念を送り込んでいます。


そしてレースは最終周へ!
彼らの応援のおかげか、1位メルセデス、2位をロータスがキープ、3位レッドブルという展開。

ゴール地点ではチェッカーフラッグを持ったおっさんが待機。

最終コーナーを回って、ついにゴール!!
1時間半に渡る長い戦いに決着がついた瞬間がこちら。


DSC06106



















ん?おらんくない?



・・・そうなんです、速すぎて奥様が撮れなかったんです。

でもさすが奥様!シャッタータイミングを即座に修正して2位のロータスを撮ります!
2位のロータスは写ってます!

DSC06107


















速すぎてブレまくり!
どんだけ速いねん。




周りのロータスファンは2位という結果に大喜びです!

いやーしかし熱狂的なファンてほんまに見とっておもろいですね。



その後、混む前に急いで人ごみを抜け、
またバスに乗り込んでブダペストまで帰ってきました。


なんかいざ見に行くとおもしろいですね!
次からはテレビ放送とかもチェックしてみよかなと思いました。


最後に、F1とラリーカーと一般車が対決したらどうなるのかという動画を見つけたので、こちらを貼って終わりにします。

どうぞー


あ、あと全く関係ないんですが、いろいろ探している最中にマン島バイクレースというキチガイレースを発見しました。
100年間で200人以上が死んでるとか。
次はこれ見に行ってみよかな。












 

旦那です。

先週の日曜にハンガリーでF1のレースが開催されるということで、
モーターレース関係に全く興味なかった僕ら夫婦ですが、
一生に一回ぐらい行ってもいいやろいうことでまんまと行ってきました!!
舞台はここ、ハンガロリンクです。


このハンガロリンクはブダペスト郊外にあるんですが、
ブダペストからハンガロリンクの近くのバス停までF1チケット購入者は無料で乗れるバスがでてるんです。
DSC06067

















バスの路線番号がF1になってるのがいいですね。
これにまんまと乗り込んで移動。


30分ほどでハンガロリンクに着きました!
と思いきや、そこはまだまだハンガロリンクからは遠く、
さらに30分ほど歩かないといけないみたいです。

で、ぼちぼち歩いて行くんですが、暑い

この日の気温はなんと38度!!
日本に比べると空気が乾燥してるんで、あんまり汗はかかないんですが、
それでも暑いことにはかわりない。
しかも、ハンガロリンクはちょっと丘の上にあって、道はひたすら上り坂です。

ちゅらい。


歩いていると、すごい数のヘリコプターがハンガロリンク周辺を飛んでることに気付きます。
最初は、中継用のヘリコプターかなと思ったんですが、違いました!

なんとこいつらはヘリタクシーなんです!
DSC06072

















どこから乗るんかは知らないんですが、
ヘリで続々とハンガロリンクの周辺に用意されたヘリポートに集まってきます!

なんなんでしょうかこのリッチ感は。
なんなんでしょうかあの涼しい顔は。

「何ヒィヒィ言いながらしんどそうに歩いて登っとん?普通ヘリ使うくない?
あ、そうか皆さん無料バス乗ってきたんですもんね。貧乏って体力つきそうでいいですね」

とかいう声が聞こえてきそうです。
暑すぎて幻聴かもしれません。


そんな症状を抱えながらさらに歩くと、着いた!ハンガロリンク!
DSC06073





















会場にはそこら中に変な方々が湧いてきてます!
DSC06076DSC06077



































DSC06078


















あちこちでレッドブルも売ってますね。
F1にレッドブルのチームがあるんで、まぁ当然ですよね。




ファングッズコーナーもあって、各チームの服や帽子なんかが買えます。
買ってその場で着替えるメルセデスファンがいました。





で、お席を探す私たち。

皆さんご存知かと思いますが、
F1って現地に見に行った場合コース全体を見ることは当然できないわけです。
車が目の前を通り過ぎる何秒かの間に、ご贔屓のチームを全力で応援するわけなんですが、
コース全体のいろんな箇所に観客席はあって、
「おれはこのストレートでの加速が見たいんや!」とか
「おれはこのカーブでのブレーキング争いがみたいんや!」とか
「おれはあんまお金ないからあんま見えへんけどここで応援するんや!」とか
みんなの嗜好とお財布事情にあわせていろんな席が用意されています。

屋根があったりとかなかったりとか
座席があったりとかなかったりとか
座席指定があったりとかなかったりとか
お近くに売店とかトイレがあったりとかなかったりとか

あ、あとは団体客用の部屋タイプの席もありました。


基本的には、そのコースのいわゆる ”抜きどころ” と呼ばれる場所がお値段高くなる傾向があるみたいですね。
素人から見ると「えーいつでも抜けるやん!そのカーブでぐるっと外からいったらいけたんちゃうの?」
とか思ってまいがちですが、抜けたとしても不利な体勢になって結局次のカーブで抜き返されたりとか、
もろもろの作戦や大人の事情があって、そんなどこでも簡単には抜けるようなことではないんですね。

ハンガロリンクの場合、抜きどころはほぼ第一コーナーのみだということで、
一番お値段のするSUPER GOLDと呼ばれる席は、
ホームストレートのど真ん中から第一コーナーでの争いまで見れるという場所で、
ここがなんとお値段約5万円!

逆に一番安いのは、屋根も座席もない広場みたいなところで、
特にレース展開がそこで劇的に動くようなところではないというような場所で、
お値段は(確か)5000円ぐらいです。

ハンガリー人の平均月収が10万円ぐらいであることを考えると、それでも十分高いお値段ですね。
実際、ハンガリーグランプリでは周辺の国、
特にドイツから駆け付ける外国人が主なお客さんみたいです。
中にはキャンピングカーで泊まり込みで金曜日のフリー走行、土曜の予選も応援に来る方もいるとか。
確かにそこらへんにキャンピングカーがいっぱい停まってました。
DSC06070


















で、僕らの席なんですが、
・一生に一回やしまぁまぁえぇとこ座りたい
・炎天下の中立ち席やと奥さんがブチ切れて帰る恐れあり
という理由で、
SUPER GOLDの横のまぁまぁえぇとこのチケットを数週間前に購入しました。

ホームストレートの真ん中よりちょっと最終コーナー寄りのとこで
第一コーナーは見えないんですが、
ゴールのほぼ正面で、ピットの作業も肉眼で見れる距離で、なかなかの場所。





で、トイレに行ったりコーラ買ったりしながら待ってると、なにやらサーキットが騒がしくなってきたじゃないですか。
DSC06090

















すごいですね、関係者ってこんなにいるんですね!
DSC06085


















ちなみにこのタイミングで国歌斉唱でしたが、サーキット場の方々はガン無視です。



で、国歌斉唱も無事に終わると、順番にみんなエンジンをかけていきます!
そして爆音とともに、1周運転して、再度グリッドに入ります。

1周しとる間に必死に逆サイドに戻る方達
DSC06092






















スタート待ち。
DSC06094

















DSC06095

















観客席は全員立ちあがります。

一人の観客がイスに立ちました。

みんなイスに立ち始めます。

観客席は全員イスに立っています。








緊張感の中、
DSC06098



















スタートぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!
DSC06099






















うおぉーすげぇぇぇーー!!







スタートでみんながぐしゃってなるのすごいですね!
よくあのスピードであれであたらんな。

そしてエンジンうるせー!!


奥さんと、すごいね、うるさいねしているとすぐに1周して帰ってきました!

DSC06100

















最終コーナーを抜けて一気に加速します!











はえぇぇぇぇーーー!!!!
どんだけ早いねん!!


そしてうるせぇぇぇ!!


よく見るとみんな耳栓してます。

なるほどな、そういうことね。
なんでみんな教えてくれへんかったんや。






さて、ホームストレートということで、見所はだいたい
・ スタート
・ 加速
・ スリップストリームからの並走
・ ピットクルーのお仕事
・ ゴール

こんなところじゃないでしょうか。
1番のスタートは上記に書いた通りな感じです。

2番の加速。
F1と言えば時速300キロを超えるスピードが出るわけで、最終コーナーを抜けると皆一斉に最大速度まで加速します!
新幹線か!

そして、第一コーナーにさしかかると、一気に80キロまで減速します。
みんな人に自分より前を走られるのが死んでも嫌な人たちなので、ブレーキはギリギリまで我慢します。
しかも、それでもまだ80キロも出しながら180度のヘアピンを曲がってるかと思うと驚愕ですよね。
全く想像つかないですが、どういう感じなんでしょうか。


で、加速すると当然Gがかかるんですが、これがストレードで加速するときがだいたい1.5Gぐらいみたいですね。
普通の車の急停車でかかるGが0.8Gぐらいなので、だいたいその2倍ですね。

他にも、高速コーナーではスピードを出したまま曲がるので、4〜5Gが体にかかるそうです。
体重が4倍とか、5倍に感じるわけですが、
この力は何がやばいかというと、首に対して横方向からかかるので、5倍の重さになった頭を首のみで支える必要があるわけです。
普通に考えると無理ですよね。
当然体もシートに押しつけられて、息もできず、右に左に連続でGがかかり、体感温度は無情にも50度を超えるというそんな状況です。
ドライバーの身体への負担のやばさがここにまとまってました。

あと、F1ドライバーと同じGが体験したかったら富士Qハイランドのドドンパが4.25Gらしいですよ!




で、次にスリップストリーム
詳しくはここを見てほしいんですが、
要は、前の車にぴったり引っ付いて走ると、
前の車が空気を押しのけてくれてるから空気抵抗が減るし、
その気圧が下がった場所に空気が戻ろうと後ろから押してくれるので、
アクセルを前の車ほど踏んでなくても同じスピードが出るんですね。
で、適度なとこで余裕を持って残しておいたアクセルを踏んで横をすっと抜いていくわけです。

最終コーナーでスリップストリームに入りそうな車を見つけると、観客は総立ちで並走して抜いていくとこを見ます。

F1って物理がすごく絡んでいるので、物理好きな人にも人気ありますよね。

F1は車体自体がかなり考えられていて、
なるべく空気抵抗を減らすデザインにしたり、ダウンフォース(車を地面に押し付ける力)を発生させられるようにしたり、
本当に物理が絡んできてます。

この動画おもしろいんで、見てみてください。
スモークを混ぜた風をF1カーの前から流して、空気の流れがこうなってるんやと見ることができます。






なんか予想以上に長くなったんで、その2に続く

(写真提供:奥様)

 

このページのトップヘ