奥様は商社ウーマン

商社ウーマンの奥様の都合でハンガリーに移住したあと、グローバルITエンジニアの旦那の仕事でドイツに移住した夫婦の日記。現在は年子の男の子二人を育児しつつ、日本で働いています。

2013年12月


カモメの鳴き声で目が覚める。 

海が近い。なんとなく嬉しい。

ベッド上には白い帆を広げた船が描かれている。

海の景色、海のある景色、海、が好き。


ノルマンディー海岸の海賊のまちにいる。 アイスランドまで2100km。  

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その昔、敵船なら襲撃してよいという許可を得て栄えたまちの海賊は

今では縮んだ小さくなるか、

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お菓子を守る役に徹している。  

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英国•デンマーク軍が攻めてきたり、ノルマンディー上陸作戦が展開されたりした

激しいれ歴史をもつ海岸は

私のノルマンディーのイメージ通り。

どこを切り取っても寒々しい。それでいい。

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冷たい風が吹く先に砦がある。

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カモメの歩いていく背景にはゴシック調の寺院。

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永井荷風の「ふらんす物語」とともに旅をしている。

100年前に書かれたフランスをうつす彼の文章は例えばこんなかんじ。

”遥か空のはずれ、白い夏雲の動くあたりに突然エイフェル塔が見えた。

汽車の窓の下には青い一帯の河水が如何にも静かに流れている。

その岸辺には繁った木葉の重さに疲れたと云わぬばかり、

夏の木立が黙然と水の上に枝を垂れている。 人が幾人も釣をしている。鳥が鳴いている。

流れは木の繁った浮洲のような島に幾度か分かれては又合する。

自分は車中に掲示している地図によって、これがセイヌ河であると想像した。”


永井荷風がフランスを訪れていた頃、パリは文学と芸術の中心地で

シャガールピカソモディリアーニヘミングウェイが 歩き回った今まさにその場所にいる。

映画「ミッドナイト イン パリ」そのままに 「あの時代に生まれていれば…」

とため息をつきたくなる。

今はその残像みたいなカフェがあるだけ。(ミーハーにもそこにはいく)

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フランスのイメージは世界中に飛び散っている。

だから何を見ても初めてのかんじがしない。

ミロのビーナスもエッフェル塔もカフェもノートルダム寺院のてっぺんの悪魔さえも

再会したという気持ち。

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寺院のてっぺんからパリのまちを監視し続ける愉快な悪魔たちは他にもいる。

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まだイメージ化されてマグネットやランチョンマットになっていない

像たちもいることを発見して一安心。

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イメージ化の及んでいない(少なくとも私は知らない)フランスのイメージは

ちょこちょこみつかる。ちょっと嬉しくなる。


ノートルダム寺院の前にぶらさがる靴。

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巨大な機械の中に迷い込んだようなデザインの駅。

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5000年以上前からみつめあい続けるエジプトのカップル。  

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大庭園の夕暮れ。

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夕暮れを300年近くみつめてきた神話の住人たち。 

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ちょっと古めかしい永井荷風の文章が似合う:

”黄昏は稍(やや)薔薇色の光沢(つや)を失い、何処からとも知れず

青みがかった色が添わって来る。対岸の小山や人家の屋根は背面から受ける

明るい空の光に対して、何とも云えぬ程鮮やかな輪郭を示す、

と同時に、 急流の面はその渦巻く波紋の色々に、眩いばかり煌(きら)めき出し、

その辺にまだ釣りしている人の影は造った像の様に動かずじッとしている。”


でも一番みつけて嬉しかったのはパリのとある美術館の トイレのドアにあったこのメッセージ。

全ての人に届いてほしいこのメッセージを女性限定の場所から ここにうつします。 DSC07052
































奥様です。師走ですね。

師走は日本だけでなく世界中各国で起きているようです。
ということで12月はなかなかバタバタでした。


通常の仕事に加えて、土日に朝6時半からの工場勤務が発生。

ところどころ汚れているつなぎにヘルメットをかぶったおっちゃんたちが

ぞろぞろと集合してくる様子はなんだか炭坑を彷彿させるものがあります。

あ、自分も勿論ヘルメットをかぶります。意外と重いです。

主な仕事はちょっとした通訳+ボディーランゲージのエール送り +進捗チェックですが、

これを12時間近くやるとけっこーふらふらです。

作業員のおっちゃんたちは進捗状況があまり良くない時は

ひたすらにフォークリフトと向き合いますが、

進捗状況が良いとよゆーが出てきて作業現場で 歌いつつ踊り出したりなんかして…


脱線しました。


日本は忘年会シーズンかと思いますが、 こちらはクリスマスパーティーシーズンでした。

運良くいくつかに参加ができました。


レベル1:日本人忘年会 いわゆる日本式=テーブルについてお食事をするもの。

ワインがとても美味しく、レストランがお洒落でした→こちら


レベル2:部署のクリスマス会

うちの会社は部署別で実施をするので今所属しているセクションのクリスマスパーティーに参加。

女性率が高い(80%以上)+アラフォー〜が多めなのが特徴

一日普通に働いた後にレストランに向かうのだが、

日本と違って、わざわざ外食でみんなで飲みにいくのは滅多にないので 気合いが入る。

クリスマスなのでさらに気合いが入る。

ということでトイレで戦闘モードの化粧大会になるのは必然ですね。

パーリンカ(※ハンガリーのウオッカ、果実から作る)で スタートするのが基本と言われる。

食欲増進の効果があるらしい。

増進しなくても十分食欲はあるのだが、言われるままに飲む。

バニラ風味のモモパーリンカだったのでかなり美味しく、 2杯目飲む。

※パーリンカは度数が高い割にすっと飲めるので気がつかないうちに酔ってしまうのが特徴


パーリンカの後はシャンパン、ワイン、食事と続き、

ブーメランのようにやっぱりパーリンカに戻ってくる。

このあたりでカラオケ大会になる。


日本と違う点は、歌ってない人がたいがい踊り出していること。

おばちゃんたちのダンスはちょっとディスコ風味。

ハンガリー語の曲ばかり続いたので何が歌われたかはよく分からないが、

パーリンカ後の為、特に気にせず。


 レベル3:違う部署のクリスマス会

前述のパーティーはオフィスワーカーの方々とのパーティーでしたが、

これはライン勤務の方のパーリーにまじってみた。

ブルーワーカーの方々なので英語の通じる率はぐっと下がる。

(中には英語もロシア語もいけるすごいおじいちゃん1名有。

ハンガリーに駐屯していたソ連兵との会話でロシア語を取得した強者)


席が横になったのはロシア語も英語も分からない純ハンガリアンのオジサン。

言葉が通じなくてもオジサンからパーリンカとウィスキーの二択を 迫られていることは分かる。

前述のパーリーで既に学んでいるので食欲増進のためパーリンカをチョイス。

今回のパーリンカはペットボトルに入っている。

ペットボトル=市販じゃない=ホームメイド=誰作成なんやろ?

約20分ほどのやり取りの末、オジサンではなく、 部署の違う人のお父さんの作成というのが判明。


この会でもアルコールはどんどん進み、やっぱりカラオケに落ち着く。

そしてやっぱり歌ってない人は踊っている。

ただ、今回はなぜかワルツ調。

おじいちゃん(推定年齢60歳)が鼻ピーをしたお姉さん(推定年齢30歳)と

ブリトニースピアーズの曲に合わせてくるくると社交ダンスを 繰り広げる様子は圧巻。

その傍らで例のオジサンは酔いまくり、

アイ ラブ ユー という全員に向けたメッセージを送っている。ヾ(´ω`=´ω`)ノ

その横で同僚が変顔。

酔っ払いは世界共通!忘年会も世界共通!


最後にクリスマスのまちシリーズで、今回はクリスマスバージョンの パリについて

ちょっと怪しげだけど、こぢんまりとしていて素朴に可愛いブダペスト。

おとぎ話ムード満点のウィーン。

…ときてパリは…

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スパークリングする装飾に

教会が

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何かのビートに合わせて変色していく

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クラブ調ですか!? 聖人までもがファンキー

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あげくの果てにビーム!!

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まさかのテンションでした。 フランス特集は続きます〜















クリスマスシーズンにワクワクしている奥様です。

深い理由はありません。


ヨーロッパでの正しいクリスマスの過ごし方は?

→実家に帰り、家族で集まってごちそうを食べて団欒する。

イコール、まちは死に絶える。 というのが各国のヨーロッパ人から得た情報。


美しいイルミネーションを見ながらプラプらするのは?

モミの木を見るのは?

楽しいウィンドーショッピングは?

その全てがクリスマス前につまっているのです。


ヨーロッパの子供たちはこんな「クリスマスカレンダー」を持っていて

クリスマスまでの日付を記した小っちゃい引き出しに入るサイズの

小っちゃなプレゼントを毎日もらえるのだ。

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ワクワク感ハンパない! 大人になった今でもほしい!  


ハンガリーの場合はクリスマスの4週間前からお祝いがスタートしていて

各週末を「銅の週末」「銀の週末」「金の週末」 …とカウントダウンしていく。

ワクワク感は高まるばかり。


ハンガリーにサンタクロースはやってこないけど、 子供たちは2回もプレゼントをゲットできる。

一回目は12月6日でセイント•ミコラッシュがやってくる。

外見は大体こんなかんじの人らしい。カトリック系サンタの親戚に見える。

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この日は会社でも朝からおやつを多数ゲットできた上に、 

従業員たちはボーナスという名の大人のプレゼントをもらっていた。


2回目のプレゼントタイムは24日の晩。

サンタは来ないし、ミコラッシュさんはもう来ちゃったし、まさか…お…ゃ  


イエス•キリストが自らプレゼントを持ってきてくれるのです!

世界中の子供たちがサンタに甘んじている中、 ハンガリーの子たちはVIP待遇です。


子供のハイライトがプレゼントとすると、

大人のハイライトは クリスマスマーケットとクリスマスパーティーかもしれません。


今回は前者を特集したいと思います。


ブダペスト編

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光輝くあやしい飲み物に

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何やらぐつぐつ煮ているあやしいおばちゃんに

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紳士のあやしいおじちゃん  

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国の誇りであるソーセージ•ハム製品がここでも活躍しています。

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ホットドックのお得感がハンパないです。

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飲み物の方はバニラ風味のホット白ワイン。めっちゃ美味しい!

甘党の国民なのでもちろんスイーツも外せません。お菓子の家とかに登場するやつです。

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ウィーン編

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ブダペストより怪しい度が下がり、 きらびやかさ=資本主義度が増すかんじです。

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光の量が違います。

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まち全体が魔法にかかったような… そんな童話みたいな表現も自然に感じてしまうぐらい素敵です。

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ただ、商品は驚くほどブダペストと一緒。 スイーツの量も同じ。

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勿論ホットワインもばっちり。

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番外編

どこのマーケットにもどこか期待した目の犬がいます。

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言うまでもなくクリスマスはキリストの生誕を祝う日。

通常、こんなかんじで表現される場面ですが、(これは若干天使が過剰に登場気味)

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デザインで先をいくオーストリアではこんな表現方法も。うん、シンプルイズザベスト。  

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この時期になると特に彫像のフリをするストリートアーティストが 現れるのですが、

ブダペストのこちら。神業。(DSC06802本当に人間かは判明せず) 




はじめて海外で仕事をする旦那さんのいろんな驚きを 

横から「ふふふ…せやろ」と眺めている奥様です。こんにちわ。


職種の関係で日本人以外との仕事が多い奥様が思うあれこれをシェアしたいと思います。

奥様も外国人なので非常に曖昧な立場からです。


奥様の日本人視点   


ゲームのルール

メールの書き方、エクセルの作り方、報告の仕方…

というかそもそも報告をしないといけないということ。

このあたり、新入社員あたりで怒られた人が多いと思うのですが、

仕事をゲームに例えると、ベースのベースのルール。今思えば。


新入社員制度がないからか分かりませんが、 ルールを知らないまま

なんとなくプレーしている人がけっこういるのです。

ホウレンソウ?何それ?食べれるの? 状態です。


私が一緒に仕事している人たちにはとりあえず間に合わない場合は

それだけでも発信してくれ! と言うことを言い始めてはや4ヶ月。最近ようやく…


期限設定

自分で設定した期限すら守らないのは常套です。

何のための期限設定やねん〜期限を何やと考えてるんや〜

と、怒っても効果ゼロです。

なだめても、励ましても、一週間前からリマインドしても効果なし。

期限を設定すること自体をあきらめかけた時期がありましたが、

負けずに設定し続けるべし! と先輩(勿論、日本人)に指導されました。

締まっていかないのでね。

最近は、期限をながぁーく設定して焦らないようにし(それでも最後はやっぱり焦る事態になる)、 一番やる気を出さないといけないはじめの一歩を (フォーマット作成とかキックオフメールとか)を

かわりにやってあげるこれが今のところの私の中の解決策。

それにしても「期限」を何だと思ってるんだろーか…


文字数

たぶん漢字文化だからだと思うのですが、

けっこう図とか絵を書いて理解するタイプが日本には多いと思います。

一方、これはロシア人に多いのですが、文章で説明をします。

届く報告メールがもはらミニ論文並の長さでちょっとくらっとなります。

ロシアの学校では主要な科目の一つが作文で いかに丁寧に論理展開をしていくかが評価されるので

こういう結果になるのでしょー。たぶん。

因みに、一個の言葉が漢字2つで表現できる日本語は ヨーロッパ系の言語からすると

けっこー驚愕です。

(初めてこれを知ったロシア人の友達は、 マジで…え?マジで?いやいや…ホンマに?と暫く言ってました)

文字数の関係でロシアで売っている村上春樹の「ノルウェーの森」なんかは

ちょっとした辞書級の厚さです。


奥様の外国人視点


言葉に出す

日本って「背中をみて学ぶ」文化があると思うんですが、

これ日本以外ではほぼ無理、てか無理。

言葉に出して、表現してくれ!

言葉をはしょらずに表現してくれ!

テレパシー力持ってないねん!

日本歴20年以上の準日本人の私でも思います。

言葉がない場合はみせることで意思疎通を図る場合もあるけど、

その時はやっぱり言葉の持つ力を利用できていないっていう 弱みをカバーせねば!

っていう認識を持たないとダメやろー と個人的には思います。


「仕事」の位置付け

概して、

「仕事のための人生」→日本パターン

「人生のための仕事」→通常パターン


「○○年で休みとったのは数回や。海外旅行なんてグアムしか行ったことない。」 

「土日も出勤して働いた」

と自慢げに言うオジサン(やオジサンじゃない人)がいますが、 

これは通常パターンの人(ヨーロッパは全域入るでしょー)から

冷めた目で見られること間違いなしです。

休めないぐらい非効率に働いているか

家族も友達もいないさみしい人か

家族や友達を大事にできないダメ人間か


勿論、本当はそんなの嫌だ…と思いながら働いている人はいっぱいいると思いますが、

きっとどこかで「しょうがないし…」という気持ちがあるので

ズルズルとそんな働き方になると思うんですよね。


私は通常パターンの価値観なのでオンオフもしっかりつけたいし、

プライベートもしっかり楽しみたいタイプですが、

日本的に働いているので 締め切りは絶対ですし、「しょうがないし…」気分におかされ

残業して頑張ることもあるわけです。

ロシアやハンガリーの人からは憐れむような目で見られます。

(そして日本の上司は私が働き過ぎなんて微塵も思っていません)


徒然コーナー


私はハンガリー人に見えます。

というか、そっくりらしいです。

観点は分かりません。でもとにかく間違われまくられます。

ハンガリー語ができないのが辛いところです。

仕事からの帰り道に横を通る村のスーパーに立ち寄りました。

お肉コーナーで見知らぬ村人から どの肉を買ったらいいかの相談を受けました。

何かの耳…とおぼしき部位をみせてくるおじさん1名。

何かの背中…とおぼしき部位をみせてくるおじさんもう1名。

議論の背景は分からないままですが、どちらかとゆーと背中派であることを

ボディーランゲージで表現しました。

因みに、私の外見に監視、フランス、イタリア、モルドバ、インド等 諸説あり。

非常にグローバルな外見なんでしょー。

因みにうちの父はインド、イラン、アフガニスタン界隈…と中近東に強い外見をしている

生粋のロシア人です。


ハンガリーで良いヨガの先生をみつけました。

いける日は頑張って行っては筋肉痛になって帰ってくるのですが、

先生はヨガの精神に精通しており、つまりは一切の利益追求をしていません。

つまりヨガ教室の開かれている建物は白い漆喰の壁に ノー暖房の半分地下室みたいなところで開かれています。

そしてこの間はレッスンの途中でいきなり停電をしました。

真っ暗闇でも動揺をしないのが先生です。

中断をすることなく、引き続きロウソクの光で行われました。

ロウソクの光でヨガは良いです。 集中できます。呼吸をすると光が揺らめくのが良いです。

ただ、バランスを取るポーズはどうしてもできません。

暗闇だと人間のバランス感覚が鈍るのでしょうか?

先生は何の問題もなく一本足立ちをし続けていました。 (心の目でバランスをとってるのでしょうか?)


後日談ですが、このヨガの先生は旦那さんが語学学校で仲良くなった

オーストラリア人の彼女さんでプライベートでも仲良いです。

この間は二人をうちの家ディナーに招待しました。

ヨガの先生というか彼女さんは完全ベジタリアン(魚もブイヨンも無理)

うちの旦那さんは野菜が全般的に食べれない(根菜のみオッケー)

二人の食生活の交点はどこなのか?!


答えはワインと味噌汁(ただしダシが入っていることは秘密)

あと、意外にも「ごはんですよ!」が大人気でした。

(私はようやく最近食べれるようになった難易度高の食材なんだけど…)


↓うちんちでもヨガのポーズをする二人

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