奥様は商社ウーマン

商社ウーマンの奥様の都合でハンガリーに移住したあと、グローバルITエンジニアの旦那の仕事でドイツに移住した夫婦の日記。現在は年子の男の子二人を育児しつつ、日本で働いています。

2016年06月

旦那です。

ドイツに来て3か月です。

ドイツ人はよく日本人と国民性が似てると言われることがあって、
勤勉でキチっとしているというなイメージがあると思いますが、
実際はそんなことはないと最近分かってきました。
お仕事民族日本人に比べるとまだまだです。

他のヨーロッパ人に比べるとはるかにマシなのは確かにそうですが、
「やるやる!」からの全然やらない、いわゆる「やるやる詐欺」にはけっこう出くわしますし、
「行く行く」からの来ない、「送る送る」からの送らない、「あとでチェックする」からの覚えてないは日常茶飯事です。
あと、時間にもそこまでキチっとしてません。
そして、絶対に謝りません。


この前労働ビザの延長申請をしたときに事件は起きました。

ドイツに来る前に日本で労働ビザが取れるんですが、
これは90日限定なので、ドイツについてから延長申請をしないといけません。

申請に必要な書類は山ほどあるんですが、そこは会社が雇ってくれたエージェントがいて面倒を見てくれたので、
言われるがままに書類のコピーを送り続けてやっといてもらいました。

で、やっといてもらったんですが、
申請と受け取りは本人が行かなあかんということで、
外国人局でエージェントと待ち合わせをすることに。

当日は12時に申請の予約が取れたから10分前の11時50分に集合と言われたんので
11時過ぎぐらいに会社を抜けて駅に向かうと、
なんと電車が止まってます!

まぁ電車が意味不明に止まることはよくあるんですが、
なにせ予約は1か月待ちやったもんで、これを逃したら今のビザが切れてまうので、
さすがにこの申請は遅れたらあかんやろと
公共交通期間で遠回りして行くのは諦めて、慌ててタクシーを捕まえて、
なんとか11時45分頃に集合場所に駆けつけました。

集合場所にエージェントがもう来とるかなーと思ったんですが、まだいません。

で、まぁまだ5分あるしと思って待ち始めたんですが、
50分を過ぎても来ず、55分を過ぎても来ず、
なんと予約の12時になっても来ず、
電話しても出ず、
結局12時15分ぐらいに「ハッロー!」とか抜かしながら笑顔でやって来ました!

いやいや、ビザの申請やで!
予約も1か月待ちやったやん!
そもそもこういう遅れたあかん場合は余裕を見て集合時間のちょい前ぐらいに来るのが当たり前やろ!
どんな理由で遅れたんや!
と思って彼女の言い訳を待っていると、


「ごめんごめん!向かい風が強くて自転車が進まんかった!」


とかいうマンガでしか見たことない都市伝説クラスの言い訳が飛び出して来ました!
向かい風が強くて遅れた、は都市伝説ではなく実在しました。

完全に虚を突かれた僕は「じゃあしゃーないな!」と言うのが精一杯でした。


ちなみに予約した担当の人も遅れていたので申請自体は全然ふつうにできました。




さて、今回は賃貸戦国時代のベルリンでのおうち探しの模様を書いていこうと思います。

「いやいや、戦国時代とかそんな大袈裟な。どうせ無茶な条件言うとるんでしょ?旦那さん。物件なんか不動産屋行ったらすぐ見つかりますやん」とか思ってるそこのあなた。


僕も最初はそう思ってました。

まさか物件捜索開始から2か月後も般若の形相で毎日物件情報サイト巡りをしているとは思ってませんでした。



だってだって、
日本やと物件なんか山ほどあるし、
やれタワーマンション乱立だとか
やれ空き家問題だとか、
やれ空室率が高くて不動産投資が怖いだとか、
やれ人口減少やとか、

この辺の話を背景に、どちらかと入居者側が選ぶ権利があって
不動産屋に相談に行ってその日に決まるというのも珍しくはないと思いますし、
なんなら賃下げ交渉だってできますよね。

賃貸戦国時代は大家さん側の話なんですね、日本では。



こっちではモロに入居者側が戦国時代です。

僕が外国人やから
まだこっちに来て日が浅いから
試用期間中やから
ドイツ語喋られへんから

その辺の話がもちろん不利に働いてくるのは当たり前ですが、
長く勤めている職場のドイツ人の同僚でさえも
「カップルで同棲したいから物件探してやっと見つかったけど、30件見てやっと決まった」とか
「マジで物件ないから通勤に1時間ぐらいかかる郊外の家にした」とか
「半年探しとるけどまだ見つかってない」とか
そんなのが当たり前の状況なんですよね、こっちでは。




じゃあなんでそんなに戦国時代やねんと。




まず、僕はルームシェアカルチャーが原因の一つやと思ってます。

前回も書きましたが、ドイツではルームシェアがかなり一般的です。

単身の人で一人暮らしをしている人に出くわす機会はほとんどなく、
基本的には老若男女関係なくシェアをしているのが当たり前という感じです。

なんでこんなに一般的なのか。
理由を考えていて思い当たったのは、部屋の間取りです。

というのも、
その辺の都会のど真ん中にあるマンションであっても、ワンルームみたいな間取りはあまり見かけなくて、
ふつうは2LDKとか3LDK、あるいは4LDKみたいな間取りになっていて、
その分家賃が高いというのがこっちでは一般的なようです。

旅行とかしとって田舎のメシ屋に入って
「え、なんかこれちょっと高くない?ここ」
「失敗したか」
と思って頼んだらお値段以上の量が出てきて「なるほどな」となるあの方式です。

居酒屋行って、
「え、刺身盛り2500円高くない?」
「まぁでも刺身食べたいし」
と思って頼んだら船盛りで出てきて「なるほどな」となるあのやつです。

要は少なくて安いの選択肢がないんですね。

なので、シェアして各自が自分の部屋に住んで、自分の分だけ払う仕組みでないとそもそも借りれないという事情があるんやと思います。 
 
あとは、シェアをしているとキッチンや洗濯機、冷蔵庫などの家電や家具などをシェアできるのでトータルでみて効率がみたいですね、どうも。


で、このルームシェアがなんで悪さをしてくるんかというところなんですが、
ほとんどの人がこういう感じでシェアをしているとなると、
家族用に2LDK まるまるどーんと借りたいんですよ僕たち!となっても
向こうはシェアしていて、全員が同時にいなくなることなんかないので、
そもそもそういう物件が世に出回っている数が少なくなってしまうんやと思います。
シェアは比較的簡単に見つかります。


加えて、ベルリンの場合は特に背の高いマンションみたいなものはあまり見かけず、
昔からある最高でも6階建てぐらいの石作りの古い建築がかなり多いです。

日本だと特に東京なんかやと過密な人口を捌くために
めちゃんこ小さいワンルームがぎっしりのマンション立ててみたりとか、
低層のアパートぶっ壊して高層マンション立てたりとか、
そういう感じでせまーいところに住むのが当たり前になっていたり新陳代謝がかなりあると思います。

こっちはそういう新陳代謝はあまりなく、リノベーションで内側と建物の外観だけやるのが一般的で、
ワンルームであったとしても40平米ぐらいあったりとか、そういう感じなのでスペースがもう全く足りてないという感じなんやと思います。


で、結論として家族向けの物件が足りないと。


まぁまぁ、探し始めたらあれやこれやで理由はいっぱいあるんでしょう!
でもみなさん賃貸戦国時代がどれほどのもんか想像はついてないと思うので、
ここからは実際に僕がアパートを見て回ったときのエピソードを紹介していきます。


■プレンツラウアーベルグの物件1

プレンツラウアーベルグはベルリンの中心からちょい北東ぐらいのエリアで、超人気エリアです。

このプレンツラウアーベルグは旧東ドイツなのですが、
ベルリンではおもしろいことやイベントはたいてい旧東ドイツエリアで起こります。
なのでベルリンのベルリンらしい空気を味わうには東に住むのがええんですね。

ただその代わり、道が汚かったり治安が良くなかったり落書きまみれやったりするんですが、
プレンツラウアーベルグは違います。

プレンツラウアーベルグは旧東ドイツの各所に簡単に行けるとともに、
道や建物もきれいで、公園も多くて、若い世代に人気のあるエリアです。
つまりはえぇとこどりなエリアなんです。

僕もせっかく海外に住むなら、郊外に住んでました、みたいなのよりは
いろいろイベントや雰囲気を感じれるところに住みたいと、
しかも子どもがいても公園なんかにアクセスの良いエリアに住みたいと、
そう思ってこのエリアで探してみたところ、この物件を見つけました。

立地がめちゃくちゃ良く、間取りも1LDKで60平米ぐらいあって、写真を見る限りきれいそう。

これはえぇがな応募しよと思って説明を読んでいると、

public viewing : ○月○日 ○○時~ 

と書いてあります。

そうなんですね、
日本やと、不動産屋さんに行って、
不動産屋さんといっしょにおうちを見に行って、
それで決めるという方式やと思うんですが、
大家さんが絶大な権力を握るこっちでは事情が違います!
希望者は大家さんが決めた日時に行って内覧をしなければなりません!

日本みたいに自分らだけで行って見れることもありますが、
不動産検索サイトみたいなところを経由した場合は、ほぼそんなことはないと思った方がいいと思います。
というか、連絡しても返事なんか来ません。

で、この日程や時間も完全に向こうに合わせないとダメで交渉の余地は微塵もないんですが、
このときは夕方の4時半~というふざけた時間帯でした。

いやいや、4時半て。
ふつうみんな仕事しとるやろまだ。
いや、待てよ。逆に言うとみんな来られへんからチャンスちゃうか?

そう思った僕は当日朝7時に職場に行き4時に切り上げてパブリックビューイングに向かいました!



近くに来ると、めっちゃ良い雰囲気のエリアじゃないですか!
栄えているエリアも徒歩圏やのに、閑静で落ち着いていて、
大きな公園にも徒歩で行ける、完璧な立地やないか!

お値段もお手頃やし、これは掘り出し物やなと。
完全に当たりやなと。
もう今日これに決めて帰ろうと。
そう思いながら肝心のアパ―トを探します。

えーっと、
○○通りの○○番地やからここを右に曲がって、
次を左に曲がって、
あぁ、あそこの人だかりのあたりか。



ん?




人だかりのあたり?





なんや人だかりて。






えぇ、掘り出し物件ではありましたが、掘り出したのは僕だけではなかったんですね。
僕以外にも40人の方が掘り出していらっしゃいました。


40人の大人が真剣な顔で大家の到着を待ってます。

この日もまぁまぁ風が強かったですが、
にもかかわらず集合時間10分前にドイツ人がこんだけおるということからも彼らの真剣さが伺えます。

なんやなんやこれどうなってしまうんや。

ということでその2に続く。





 

タイトルからして働いてなくて余裕が出てる感が漂ってますよね、

奥様です。


ゆったりはしているのですが、やっぱり何かをしたくなる性格です。

スペイン語の勉強だけではまだまだ余力があるので

免許を取りに行くことにしました。


あれ?免許持ってなかったっけ?

てか、妊婦でも免許取れるんやっけ?

とゆー話ですが、


免許はすでに持っていて、ハンガリーでも運転しまくっていたのですが、

実はわたくし、オートマしか運転できない、いわゆる「AT限定」なんです。


そして、AT限定というのは日本とか一部の国にしかなく、

ヨーロッパではみんなマニュアル車を運転するんですね。

というか、マニュアルの一択です。

故に、レンタカーをする場合でもオートマはなかなかおいてなくて、

オートマを借りる値段がなんとマニュアルの5倍も7倍もするんです。恐ろしい。


オートマしか運転できへんねん、と私が言った時の

ハンガリー人同僚の怪訝な顔が忘れられません。

補助輪つきの自転車しか乗れへんねん、て言うてるようなもんなんかな?


こんな状況なので、フランスを車で旅した時もしゃぁなしMTを借り、

ずーーーーっと旦那さんが運転をしていました。

私は横で眠気と戦いつつ、時折白目になってました。(・∀・)


そんなわけで、今回はドイツに行く前にマニュアルの免許をとっとくように

旦那さんに強く言い渡されたのでございます。


将来的に、日本以外の国に住む可能性のある皆さん、

免許を取る場合はAT限定にしないことを強くオススメします!!!


ネットとか見ると、何やら自動車学校は妊婦はお断りみたいなことが書いてあるし、

これはお子さんが産まれてからになるんかなーと思って、

半分ダメもとで某自動車学校@関西に電話をしてみました。


ご回答は


自己責任で通って頂いております」


とのこと。


自己責任、大好きです。

自己責任、希望です。


そんなわけで妊婦は自己責任で自動車学校に通うことにしました。

シートベルトは問題なくしめれるし。


妊婦によってコンディションとか体調とか状況が千差万別なので

まさに「自己責任」しか無理なんちゃうかなと思います。


そして以前からの疑問、


「足は2本しかないのにペダルが3本あるのはどないしたらええんやろか…」


ご回答は、ささささっと足を動かして気を抜かないこと、

と分かりました。

イメージは宇宙船とかを操作しているかんじ?

絶対に宇宙船もオートマじゃなくてマニュアルのみでの販売なんやろなぁ…。


それにしても、マニュアル車だと考えることがあり過ぎてあり過ぎて!(((( ;゚д゚)))


右折とか左折とかの指示器を出して、回りをチェックして、

あの半クラッチってやつで(一番左のペダルのことやったんですねー)

微妙な力加減を保ちつつアクセルを絶妙な具合に入れて…


ここまでいろいろしてやっと発進Σ(´д`;)


オートマ車くんの担当業務多かってんなぁ〜〜

ぜんぜん気付いてなかったゎ。


止まる時もオートマ車くんはいろいろ考えておいてくれてたらしく、

サービス精神ゼロのマニュアル車くんだと

私は発進と止まるタイミングとでちょいちょいエンストします。


これがウワサにきくエンストかぁ〜〜

と最初は思いましたが、だんだん日常茶飯事気味になってきて


またきたか(; ̄Д ̄)

となります。


しかも、あまり予想してないタイミングでエンストするとは。(; ̄Д ̄)


自分で落とし穴を掘っておいて

その位置が全く分からず、確実に自分ではまっていく…みたいな状態です。


こんだけいろいろ考えて操作せんとあかんのに、

ここにさらにアルバニアみたいな交通事情が重なってきたら

確実に人生初のパニック障害に陥りそう…。


マニュアル車の運転はまずは先進国で練習してから

だんだん発展途上気味な国にレベルをあげていった方が良さそうです。


因みに、海外では運転手がつくよーみたいなこともききますが、

商社の場合はかなりの高確率で自分で運転して

通勤や近隣国に出張(陸続きであれば)する上に、

お客さんもときどき乗せないといけないので、実は地味に運転の技量は問われる

…というか見られている。それは教習所の教官の100倍ぐらいこわい。

半クラッチしつつ、ガチャガチャギアを切り替えつつ、上司と仕事の話とかできるんかな…。

人生二度目のパニック障害に陥りそう。頭が沸騰せぇへんかな。


今回のマニュアル車運転生活は

いろいろ言うてくるけど、少なくとも仕事上の質問はしてこない旦那と、

何も言うてこないお子さんが同乗相手の予定なので

ドイツでしっかり実践練習を積み重ねておこうと思います。


*・゜゚・*:.。..。.:*・゜*・゜゚・*:.。..。.:*・゜*・゜゚・*:.。..。.:*・゜*・゜゚・*:.。..。.:*・゜


後半は京都の件について。

ここからは趣味の写真だらけなのでぺらら〜〜と見て下さい。


お医者さんに運動をしろと言われたので、

せっかく動き回るなら好きなところを歩こうということで

実家のある神戸からちょくちょく大好きな京都に行っては歩き回ってます。

 

京都でイキナリ陣痛が来たらどうするか…その時に考えます


DSC01538














海外に住んでいると私はたまにむしょーに

こういうどっぷりとした「日本」に浸かりたくなります。

DSC01540













哲学的なことを考えたくなる、哲学の庭。

この庭をバックに記念写真を撮る修学旅行生にはまだまだの境地なので連れてこないでほしいと思ってしまう私。頑固親父風味か。


どんぴしゃの日本。ずぶずぶの日本。  DSC01523















たとえ、同じモノを全く同じように海外で配置をしたとしても、 

やっぱりこの雰囲気は出ない気がします。

DSC01513














空気とか湿度とかももちろんあるけど、その場所に宿る”気”みたいなものかもしれません。


DSC01517
















外にぽんと生け花が置かれていても何の違和感もありません。

DSC01545















京都はまた少し時間が止まっている感がありますよね。

荘厳な歴史を吸収してピタッと止まったみたいな。DSC01509















そんなところはベネチアに少し近いのかも。 DSC05821














世界中から観光客が殺到するベネチアもそして京都も

”今”を全力で生きている都市ではない気がします。 

DSC09855














訪ねる側からしてもそんなことは求めていなくて、

”今”ではない”過去”に浸りたくて行くからかもしれません。DSC05844


おーし!旦那です!元気ですかー!僕は眠いでーす!


そういやこの前ちょっと用事があったので早起きをしました。

よく早起きは三文の得とかいいますが、僕はギリギリまで寝るタイプで滅多に早起きしないので日ごろから得をすることもなく、
この日も早起きをしたものの、まぁだるいなーと思いながら家を出て会社に向かって歩いていると、
旅行者とおぼしきアジア系のカップルがこんな早い時間から同じ方向に歩いていました。 

このカップルが何やら賑やかなんで後ろから観察しとったんですが、
何語を喋っとるかすらまったくわからん言語で会話をしとったんですが、
どうやらこのカップルの彼氏の方が一切ツーショットを撮ってくれないので、
彼女は歩いている最中にこっそり自撮りツーショット的に写真撮ろうとしてこっそり携帯を取り出したものの
カメラに向かって決め顔を形成しとる隙に 彼氏に気付かれてフレームアウトされて、
「なんであなたは撮ってくれないよ!」と怒って、
また間を置いてからゲリラ的に撮ろうとするも、
またしても決め顔を形成しとる隙に逃げられて、
「もうー!逃げんといてよ!」

という会話をしてたのは100パーわかりました。


謎が多い女性の生態ですが、写真を撮る前はどんなときも必ず決め顔をするという習性を勉強できて得しました。

この動画も見てみてください。
 


んで、僕は何度も言うとるようにベルリンのネット系のIT系の会社で働いてるんですが、
この前ハッカソンなるイベントが社内で催されました。

ハッカソンてそもそもなんやねんという人がまぁ多数やと思うのでまぁしゃーなし説明しておくと、
ハッカソンは、ハッキングとマラソンを組み合わせた造語で、
マラソンの方は大丈夫やと思うので、ハッキングの方を説明すると、
よく映画とかで悪いエンジニアがアメリカとかなんかの国防総省とかのシステムに侵入して軍のシステムむちゃくちゃにしたとか、
銀行に侵入して取引データ奪ったとか、
飛行機落ちたとか、
なんかソニーとかベネッセとかから顧客情報が漏れたとか、
そういうセキュリティをブチ破ってシステムに侵入してなんか悪いことする行為をハッキングと言います。
それでそういうことをする悪いエンジニアをハッカーといいます。

ちなみにこの意味でのハッカー、ハッキングの使い方は間違った英語で、そういうことをする悪いエンジニアはクラッカー、そんでもって、ハッキングでなくてクラッキングというのが正しいです。
ハッカーは技術的に飛び抜けてすごいエンジニアのことを指す、どちらかというと誉め言葉です。

で、クラッカーはもちろん技術的にぶっ飛び抜けまくっとるんでセキュリティブチ破って侵入したりできるわけで、
警察に捕まって刑務所に突っ込まれる人ももちろんいるんですが、
アメリカとかやと、有名なクラッカーの人は出所の日にIT企業のスカウトの人が出口で待ち受けとったりして、
破格の給料でオファーをもらえたりするらしいです。
他にも、クラッカーのときの経験を活かしてセキュリティ企業を立ち上げたりする人もいます。

クラッキングは自己マーケティングにもなるんですね。


ちょっとITがわかる人にはバカ受けする画像があるんで貼っておきます。
k-bigpic















見てもらったらわかると思うんですが、
なんとナンバープレートの読み取り機械に対してSQLインジェクションを仕掛けてデータベースをドロップしようという過激な試みです。
僕は初見でお腹痛くなるほど笑いました。

何言っとるかわからん人は、「これやからエンジニアは嫌なんや」という思いを一層強くしといてください。



まぁほんでやっとハッカソンに戻るんですが、
要は、期限を区切って耐久レース的に何かプロダクトを作って出来を競おう!
あるいは何かおもしろいもんができるかもしれんからちょっと根詰めてやってみよう!
という催しです。

うちの会社では四半期に一回木金の2日間+プラス希望者は土日も来ていいという感じで開催していて、
優勝チームは
トロフィー
+シャンパン
+たらふく飲んで食って来い!の権利
+本当にいいものは実際にプロダクト化されたりもします。

ちなみに前回の優勝作品は、音声入力に従って人工知能的なロボットと会話をしながら
うちのショッピングポータルサイトから好みにマッチする商品を紹介するというやつで、
今度実際にその機能がサイトに組み込まれることになりました。


そんなこんなで、なんだかんだでうちではエンジニアの意地と意地のぶつかり合いの
けっこう気合の入ったイベントです。 

みんな気合が入りまくってるんで、
優勝すべく1ヵ月ぐらい前からグラフィックチームとかマーケティングチームを筆頭に各自がアイデアを出して、
なんと社内の優秀なエンジニアをリクルートしてまわります。

エンジニア側も勝ちたいので 、優勝が狙えそうな良いアイデアには良いエンジニアが集まるという循環で、
「えぇっ!!あのチームクラウディオとアブドゥルとヒシャムとウェイ・ルーおんの?!グラフィックからフロントエンド、バックサイドから機械学習まで合わさったドリームチームやん!!」
みたいなことになります。

アベンジャーズ的なことやと思ってください。



そんな感じで当日。

まずはアイデアがある人が全員の前で2分ぐらいずつ自分のアイデアを説明して、チームメンバーを集める最終アピールタイムがあります。

その後、ハッカソンの会場になる会社で一番大きい部屋が戦場に変わります。

ハッカソンのチームは普段のチームとは違うので、みんな自分の部屋から自分のPCを持ってきて場所取りセットアップを始めます。
どうせ二日+土日あるしそんな数分で何も変わるわけないんですが、
廊下は「なんやなんやレースやないか!」って傍から見とる社員に言われるぐらいの迫力で、
イスにPCとモニターと配線類を乗っけてドリフト気味に角を曲がっていくエンジニアで溢れかえります。

元サッカー部で足の速さ◎の僕はここぞとばかりの爆走でオフィスを駆け抜けて場所を確保してセッティングを開始します。

あれよあれよとエンジニアが集合して、
社内インフラ管理の人がネット環境を整えて各自作業に入る横で、
サポートメンバーからのアナウンスが入ります。

「これから二日間、トイレ以外部屋を出る理由がなくなる環境を提供し続けます。」


と言い終わったかと思うと各50本を超えるコーラ、レッドブル、クラブマテ、
そして大量のハリボーグミ、ポテチが運び込まれてみんなの机の周りに配置されていきます。


クラブマテはこれなんですが、エナジードリンクの一種みたいな扱いというか、
砂糖控えめなんですが、カフェインとかそういう成分が爆盛りという製品で、
ハーブティー的な味ななんかそんなベルリンのエンジニア御用達のドーピングアイテムです。

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ハリボーグミはもちろんみなさんご存知のドイツが誇るみんな大好きな世界的に売れに売れまくっとるグミシリーズですね。
ハリボーベアグミが一番有名ですが、日本では小さいサイズのやつで250円ぐらいしたと思うんですが、
こちらでは同じぐらいの値段でこの1キロのやつが買えます!
 
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マジで国境を越えてみんな大好きです。
冗談でもハリボーがかかった勝負はみんなガチです。

ちなみに僕のチームの上司はハリボーが大好き過ぎて、たいていのお願いはハリボーを渡すことで100パーやってもらえます。
ハリボーはの提供は贈賄にはなりませんが、効力はお金よりあります。
いわゆる、法律の抜け穴です。


大量の糖分の配置が完了したあとは、ちょうどお昼の時間ですが、
ここで「じゃあ昼休憩行こか」とはもちろんならず、サポートメンバーによるピザの大量発注攻撃です!
全部で50人ぐらいのメンバーに対して、30枚以上のLサイズピザが続々と届きます!

これがクラブマテと合うんよな~!!


もうこの時点でハッカソンしとんかただの養豚場なのか区別がつかへんぐらいみんながっついとるんですが、
その有り余る糖分はやはりエネルギーに変換されるとのことで、
鬼の勢いでプログラミングを進めていきます。


僕らのチームも負けじと作業を進めていきます。

僕らのチームのテーマはいわゆるVR(バーチャルリアリティー)の世界に仮想的な服屋を作って、
アップロードした自分の画像に店内の服を試着させていけるというバーチャル・フィッティングルームというアイデアでした。

たまたま会社のCTOが私物のこんなVR用ヘッドギアを持ってきてくれていたので、それ使ったらえぇやんということです。
GearVR_desktop_buyNow_gearVR






















チームはドイツ人、ノルウェー人、僕のエンジニア3人と、
企画担当のスペイン人の多国籍軍4人チームです。
4人中3人が試用期間という新米チームでもあります。

この4人、最初は順調に分担して作業を進めていたんですが、
夕方5時ぐらいになると
「おれ今日キャンプファイヤーパーティやから」

「家が水漏れしたらしい」

「おれ今日アクロバティックヨガの講師の日やった!」
 
とか各自がそれぞれの理由をもとに帰り出し始めました。
ベルリンではこんな感じで毎日みんなに変なことが起きてます。

僕はそっからクラブマテ片手に黙々と作業すると見せかけて、
すぐにクラブマテ両手に切り替えて
ポルトガル出身のエンジニアと江戸時代の鎖国と出島、
貿易の帰りに運んどる品を中国とかイギリスにひたすらに狙われた続けた話とかを長らく話しこんで、
次第にクラブマテがビールに代わり
気が付いたら初日最終時刻の10時になってたんで帰宅しました。


続く二日目。

この日は朝行ったら既にバターが大量にはさみこまれたパンが入口横のテーブルに積み上げられてました。
わざわざバター突っ込んでカロリーを増やしてくるところに悪意が感じられますが、


この健康に悪いこの感じがハッカソンなんじゃぃー!!



メンバーも集まって作業を再開。

この日は順調に作業が進んで、
お昼には今までと打って変わってサラダバーと、何やらサラダ的なものが練りこまれた緑色のパンで作られたサンドイッチとかいう180度変わった健康食が並んだんですが、
サラダに全く興味のないエンジニアが「緑のサンドイッチみたいなもん食ってられるか!」とハリボーとポテチに群がるという光景が広がってました。
2キロのハリボーが秒速でなくなる様はこの世の光景ではありません。

その後は、みんな作業を続け、
金曜なのをいいことに5時を過ぎたぐらいから部屋の中では爆音でクラブミュージックが流れ、
みんなテキーラを飲み、踊り
夜の11時ぐらいにはもう完全なクラブ会場と化してきて作業どころじゃなくなったので帰りました。

帰ったらおうちのカギを会社に忘れたことに気付いて急いでもどったんですが、
1時間前はあんなに盛り上がっとったくせになぜかもう誰もおらず、
しゃーなしノルウェー人のチームメイトのお部屋に急遽お邪魔になることになりました。
このノルウェー人は普段からよく遊ぶ友人でもあります。

友人のおうちに行く途中で歯ブラシを買おうと思って売店に入ります。
この友人の住んどるエリアは白人は全く住んでなくてマジで移民のトルコ人しか見かけないエリアで、
でもそのおかげか24時間やっとるお店とかも結構あって助かります。

売店のおっちゃんに歯ブラシがあるか聞くと何個か持ってきてくれたんですが、
なぜか全部2個パックです。
どうやら1本のやつは取り扱ってないらしいんですが、なんで1本では売れないんでしょうか。

友人の家に着いてからなぜか歯ブラシは2つセットなのかについて憶測を語り合い、
夏は足が蒸れて臭くなるという友人に
足のくさい人は歯ブラシで足を磨くとよいとかいうネットで拾った真偽不明の豆知識を披露して寝ました。


次の日は土曜ですが、
友人の家で朝メシをごちそうになって、
生キャラメルと同じ味がするノルウェーのチーズを食べさせてもらって、ハッカソンに勝利すべく会社に向かいました。

会社には土日はみんなやはりあんまり来てません。
というのも、金曜の段階で、
「これ思っとったより全然あかんやん!もう無理やな!」と思ったチームは既にリタイアしたりしているので、
土日に来とるチームはガチで優勝狙いのチームだけです。

あのアベンジャーズチームもいます。

この辺になってくると、チーム同士の牽制が始まります。

ただ、牽制といっても、
隣のチームのやつを試させてもらいにいったりして
お互いの進捗を見ながら、
なんとか日曜働きたくないので土曜のうちになんとか勝てるところまで持っていってそれ以上作業したくないという完全な後ろ向きな姿勢が透けて見える牽制です。


日曜はさすがに来たくないんです!!


僕らはこの日にほぼほぼ仕上がって、
最後はバーチャルな部屋の中に会社のロゴのTシャツ置いたりとか
いかに笑いが取れるかというジョーク要素に走り出してました。

アベンジャーズチームは結局日曜も来るとのことでしたが、
プロダクトの斬新さもある僕らのチームは、
「もうこの段階でだいぶ仕上がっとるし、もうこれ以上やってもオーバーキルやろ。他のチームがかわいそう」
ということで、余裕しゃくしゃくで日曜は休みになりました。

ちなみに土曜の昼飯と晩飯は僕らで勝手に発注してよかったので、
当然のようにピザとハンバーガーになりました。



で、日曜は寝まくって、迎えた月曜日。

結局、当初の15チーム中、見せられるようなクオリティのプロダクトに仕上がったのは8チームで、
経営陣3人と、企画チームのトップ2人を審査員に、
朝からこの8チームのプロダクトが紹介されていきます。

全チーム熱が籠りまくりで、
各チーム7分の持ち時間をフルに使い切って喋り散らかします。
 
各チームやはりすごいプロダクトを作ってきていて熱の籠りようが伺えるんですが、
やっぱりエンジニアのダメなところが出ているというか、
なぜそのプロダクトが必要で、どういうメリットがあるのかという説明はほぼなく、
いかに技術的にすごいことが行われているかばっかり話すんですが、
CTO以外は全く話についていけず、 
質問込みで7分なのに7分技術の素晴らしさについて語ってしまい、全く質問も受け付けないというプレゼンが続きます。

そんなダメダメなプレゼンが続いた中、
アベンジャーズチームのプレゼンの番がきました。

さーて、アベンジャーズチームは製品はどんなもんなのか聞いたろうやないか!
と思ってスクリーンを見ていると
なんとなんと、手の込んだプロモーションビデオを作ってきとるやないかこいつらっ!!

そんなもん土曜はなかったやんけ!
グラフィックチームがおるからってそこまでするかね!

しかも彼らのプロダクトが予想以上に凄くて、
服の上下か靴を1つ選んだら、
他のユーザの選んだ履歴を参考に人気の組み合わせを推薦するというもので、
しかも追加の機能として、
お気に入りの芸能人を選んだら、
その芸能人の画像を探してきて、それと似た服を組み合わせて、
フェイスブックにシェアもできるし、一発で発注もできるとかいう
完全にパーフェクトなアンドロイドアプリを作ってきてました!

なんやなんやこの完成度は!これがアベンジャーズか!
「日本よ、これがアプリや」と言わんばかりの完成度です。

 
これには会場も拍手の嵐で大盛り上がりです。

 
え、全然オーバーキルでもなんでもないやん 
むしろおれらがオーバーキルされとるやん
という空気が僕らのチーム内に漂います。
完全に漂ってるんですが、アベンジャーズの次は僕らです!

企画の趣旨であるバーチャルフィッティングルームについて説明し、
実際にどうやって試着をすることができるのかデモを見せていくと、
やはり斬新さもあってかプロダクト自体もかなりウケたんですが、
土曜に仕込んだジョーク要素がことごとくハマり、
アベンジャーズチーム以上の盛り上がりでプレゼンが終わりました。

斬新なアイデアと仕込んだジョーク要素は活きましたが、
完全に完成度ではアベンジャーズチームに負けているので、
結果はどうなるか微妙やなという感触です。


まぁまぁそんなこんな感じで他チームプレゼンが終わって、結果発表。

発表は3位からなのですが、
実質アベンジャーズと僕らの一騎打ち感があります。

採点を終えた審査員陣がでてきて発表です。



審査員「3位...」




おれ(まぁ3位はどっかテキトーなやつやろ)





審査員「アベンジャーズチーム!」




おぇぇぇぇぇぇ!
アベンジャーズチームが3位です!
これにはあからさまにアベンジャーズも不満が爆発で
記念撮影に対して喜んでるフリしてますが誰も目は笑ってません!

審査員「非常に良くできたアプリで、非の付け所がなかった!すごい良いプロダクトでした。明日からでも実際の機能として組み込めそう」


「...じゃあなんでや」
というアベンジャーズの目がすごいですが、
とりあえず彼らは3位です!

え、じゃあ2位どこなん?

審査員「続きまして、2位」









審査員「ブラウザプラグインチーム」


なんとこんなところに伏兵がいました!
というか、こんなチームがあるの知りませんでした。
あまりに知らなさ過ぎて、ハッカソン中一回も関わらなかったんで、話に伏線を張ることすらできずここでいきなりの登場となってしまいました。

というか、おれ彼らのプレゼン見たか?というぐらい影の薄いインド人とロシア人のエンジニアのチームでした。


彼らのプロダクトはブラウザのプラグインで、
見てるサイトに服の画像がでてきたら、
自分たちのサイトで扱っている似ている製品のページへのリンクが表示されるとかいう
とても会社にとって儲かりそうな機能で、どうもこれが審査員に受けたっぽいです。



そんでもって


審査員「1位 VRチーム」




おっしゃぁぁぁ!やりました!勝ちました!

審査員「VRというのは会社にとって新しい境地だった」


ということで、
完成度よりもお金、
お金よりも新しいもの、という順位付けで、
なんか会社のカルチャーがそのまま反映されたような結果でした。

いやぁ、ミーハーな戦略に出てよかった!
新しもんにも飛びついてみるもんですね!


ちなみに、僕らの作ったバーチャルフィッティングルームでは、部屋の中にある服などを、実際に目で睨むことで掴むことができて、
それを自分の画像に合わせたら自動で試着される仕組みなのですが、
ハッカソンでこれをやっている間、チームメンバーに異変が現れました。
例えば、ごみ箱に入れそこねたティッシュを目で睨んで動かそうとしたり、
机の上のビールを睨んで運ぼうとしたり、
完全にバーチャルな世界と現実の区別がつかない子たちになってしまっていました。

恐ろしい技術ですよこいつわ!




さぁさぁ、ということでまんまと人生初のハッカソンで優勝することができました!

やってみるとなかなかおもしろいもので、
どのチームも、「いや普段からその感じでやれよ」と言われてもやむなしのチームワークと集中力でした。

普段は毎日夕方5時ぐらいになったら、「おれ、高校のときは帰宅部で全国大会出てん」ぐらいのスピードで帰る実力者の彼らが深夜まで取り組んでいる様は驚きでした。



四半期後の次のハッカソンもまた盛り上がればご報告します!






 

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