薄暗い灯り、星空もしくは雪空もしくは雨模様。

あるいは遠くの海の音。

裸の人々。

あたり一面が心地良い湯気と熱いお湯で満たされている。

ポタポタ…。


スターバックスコーヒーは仕事場とも家庭とも違う

「第三の場所」を打ち出しているらしいのですが、

温泉・銭湯はその日本版なのかもしれません。

湿っぽいかんじがなんともワビ・サビ・梅雨・台風・納豆の国ジャパンらしい。


ハンガリーも温泉国なのはちょこちょここのブログにも出てりておりますが、

高い山とか火山とか特に見当たらないのに不思議とどこからか沸くハンガリーの温泉。

今回は日本とハンガリーの温泉を比較してみようと思います。


1)空間

日本の温泉空間って見えている以上だと思うんですよね。

露天風呂に迫ってくるような松林、銭湯の壁に描かれた富士山。

その場から先へ先へと思いを巡らせるのを誘導するのがなんともうまいです。


一方、ハンガリーはその場の一発勝負!

天井がやたらと高かったり、やたらと広かったり、やたらと豪華だったり。

露天風呂もどーーん!

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おじいちゃんとおばあちゃん多めの学校プールにすら見えます。 

違う意味で思いを巡らせてしまいそう。

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かと思いきや宮殿みたいな温泉もあります。

ハンガリーに来たらここがイチ押し!

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宮殿のような外観にローマ神話から抜け出してきたような像たちが出迎えてくれるセーチェニ温泉。 青空の元で白鳥と戯れる美女、その像の下で戯れる客たち。

朝6時から夜10時まで営業しているという充実っぷり。

朝7時の一枚↓

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ところでハンガリーはその歴史の中で100年ほどトルコに占領されてきたというのも

このブログで何回か紹介をしているところです。

この間ギリシャ人の友達が

「ほら、うちらギリシャ人は400年ぐらいトルコに占領されてるじゃん?影響がね〜」

と謎にギャルっぽいテンションで歴史を語っていてちょっとくすっとなりました。


ハンガリーに戻ります。 

いろんな遺跡を巡るにつけ、

「トルコ人が来た時は〜」「トルコ人が逃げた時は〜」 とバロメーターは

全てトルコというのも紹介しました。 

そんな存在感ありまくりのトルコは温泉文化にもしっかりと足跡を残していました。

ブダペスト内にあるルダーシュという温泉は完全なハマム(トルコ風呂)なのです。


大きなドーム型の天井に星型の穴があけられ、色とりどりにライトアップされてます。

それはそれは中東の空に輝く星のよう。

お湯の温度がゆるく36度に設定されている宮殿温泉とちがい、

こちらは気合いの42度(ヨーロッパ的には激アツ)セクションがあったりして、

しっかりと修行に励めます。

さらに紐のついた樽があって、紐をひっぱると樽から冷水がばっしゃーん

リアクション芸人ばりの仕掛けがあったりと飽きさせません。


私たちがいった時はこの温泉の雰囲気に圧倒されたどこかのカップルが

携帯電話でビデオ撮影中でした。

髭をわっしゃと生やした彼氏さんが水の中からぬぅっと出てきたり、

柱のかげにたつ彼女さんが腕をうねうねしていたり、

オリエンタルとホラーの境界線上の作品ができあがりそうです。


2)人


日本の温泉言うまでもなく生まれたままの姿で入りますが、

ハンガリーの温泉は水着が必須。

人種・年齢・性別不問、刺青ももちろんオッケーです。


気合いを入れ放題なので温泉の中は即席のファッションショー状態になります。

色とりどりの水着にフリルあり・なし、肩紐あり・なし、つけまつげあり・なし

宝飾品あり・なしに刺青あり・なし。


ここまで読んで「ちょっと難関かも…」と思った方、 全く問題ありません!

「もう水着着れなーい」と20代後半で言っているのはどこをどう見ても

"妄想"太っている日本人ぐらいです。


70代のおばあちゃんだって現役ビキニ!これがヨーロッパ温泉の基本です。


因みに!日本にきたことのある外国籍の友達から出るコメントとして

「日本の温泉はハードルが高い…まず裸になるんでしょ…?」

というのがけっこうよせられています。

世界的にはそっちょの方がレベル高いんですよ!


ハンガリーの温泉で私が楽しんでいるのは刺青ウオッチング。

インドの神々から天使から近所の女の子の横顔まで、実に多彩なのです。

小さい子供と一緒に楽しそうにお風呂に入っているお母さんの背中が

全面的に蝶々だったりします。


この間は星の王子さまをを彫った青年をみつけてちょっとラッキーな気持ちになりました。


3)楽しみ方いろいろ

ハンガリーで温泉は一種の社交場です。 

だから片隅でチェスをエンジョイしているおじさんたちだっていたりします。

日本でこれをやったら1マッチが終わる前にゆでタコになってしまいそうですが、

ハンガリーの温泉は「我慢」とは無縁のお湯の設定温度なのでできちゃいます。


そして湯上がりにコーヒー牛乳をぐいっと!


というのは日本スタイルですが、


ハンガリースタイルは


湯上がりにケーキをぱくっと!


です。 超甘党を自負しているのかしてないのか。


ホールケーキを囲むバスローブ姿のおばちゃんたちに遭遇したことがありますが、

あれは一種の女子会だったのでしょうか。


いちおう健康を気遣ってか気休め的なかんじでジューススタンドがあったりしますが、

ケーキほどの人気があるはずもありません。

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さてさて。日本の温泉についてくるものといえば、 海鮮!カニ!ビール!日本酒!卓球台!

…完全に私の興味のあるところを羅列しましたが、こんなもんでしょうか?


ハンガリーの温泉の場合はこのうち、ビールしか叶えられません。残念ながら。

が!ハンガリーの温泉地になぜかセットつきがちなのが、 ワインお城なんです。

そんなオシャレな一面!


ハンガリーは国がたかだか北海道ぐらいの大きさなのですが

名だたるワイン産地が23こもあるのです。そして美味。


そのワイン産地になぜか寄り添うように温泉がわいていたりします。

ワイン、温泉ときて、城の建設地、ここにきーめた!

…となったかどうかが分かりませんが、私がお城をたてるならこの立地条件にします。きっと。


例えば、なんと湖全体が温泉というもう天国のような場所があるのですが、

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そのすぐ近くにお城どーん。

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ついでにへべれけいえーい。確かに天国スポットが集まってますね。

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ハンガリー温泉も今度の海外旅行の検討先に彗星のごとく 入ってきましたでしょうか?  


4)ハンガリーの温泉アドバイス

まず、サンダルはぜひ持参しましょう。

サンダル、マストです↓

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それからバスタオルももっておいた方がよいでしょう。

屋外も多い広大な温泉を小走りで移動することが多いから。

それから温泉の深さにもぜひ注意して頂きたいところ。 世界的にみて身長が高い方ではない日本人の女子であれば

ずぼっとふかぁい温泉の底に沈んでいく危険あり。 

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それにしても14歳未満お断りのお風呂っていったいどんないかがわしいとこなんでしょ。15〜20分しか浸かれないネッシーみたいな生物のせいかしら。


5)最後に…


世界中で行われている「湯を浴びる」という行為。

単純なようで、食と一緒で国によって違います。  


ちょっと尻込みをする気持ちになったら

それは慣れの問題。と思ってぜひ突入しましょう!


いろんなところで浸かり続けた後は

回り回って日本の銭湯で富士山の絵を見ながら浸かるのもまたよし。

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ししおどしの音をききたい今日この頃でした。