はい旦那です。

なんか日本ではもうGWですね。
東京なんかだともう日中は半袖にパーカーとかそんな感じの春の装いでしょうか。
こちらベルリンでは寒波が戻ってきて今週ちらっと雪が降ってました。

3月の終わりにドイツ人の上司にいつまで寒いのか聞いたところ、
「4月や、4月になれば大丈夫。逃げ切り」
と言ってたのをけなげに信じてたんですがまんまと裏切られたので
「どういうことですか!4月でも寒いやんか!」と聞いたところ
「4月は信用したらあかん。5月や、5月になれば大丈夫。さすがに逃げ切り」
と言ってました。

5月の終わりにもっかいデジャヴにならなければいいなと思ってます。


でも寒いのは寒いはずで、
日本は札幌でも緯度は43 度ですが、ベルリンは52度でかなり北にあります。
ちなみにモスクワが55度なんで、「え、そんな緯度高いん?冬やばいんちゃうん」と思われたと思いますが、
冬はやばいで合ってるそうです。 
僕は3月の半ばに来たのでやばいのは今年の冬体感できそうですね。

ただ、緯度が高いと良いこともあって、
今こちらでは日が沈むのがだいたい夜の8時半ぐらいで
仕事終わってからでもまだテラス席でメシ食ってても昼間っから酒飲んでる感が楽しめます。
一方で気温は寒いんでコート着ながらなんですが、
ドイツ人は外で食えるなら基本外で食います。
会社にもテラスがあるのですが、
ちょっとぐらい気温が低かろうが風が吹いてようが陽が出ていたら昼飯はテラス席です。



さ、そんなこんなでベルリンで働き始めてからはや6週目、
そろそろ会社の様子がわかってきたのでちょっとずつ書いて行きたいと思います。
ちなみにハンガリーのときの会社の様子はこれこれ

 

■めっちゃグローバル

まず、会社の概要から簡単に説明しとくと、
事業としてはインターネット系のネットショッピングポータルみたいなことをやっているIT企業で、
社員は全部で250人ぐらいいます。設立から7年目。

世界20か国ぐらいでサービスを展開しているので、いろいろな国の社員が集まってきていて、
現時点で43か国籍の社員がいます。
右向けばエジプト人、左向けばモロッコ人、振り返ればノルウェー人で、前にはスペイン人で上司はドイツ人です。そんな感じです。
となりの部屋に行けばベラルーシ、セルビア、トルコ、台湾、アルゼンチン、コスタリカ、ブラジル
廊下を歩けばエストニア、ウクライナ、中国、ハンガリー、インド、ポルトガル、ウクライナ
さらには、つい20年ほど前にエチオピアから独立したばっかのエリトリアとかいう全く聞いたことない国の人もいます。

右向いても左向いても日本人の日本に比べるとめちゃくちゃグローバルです。


公用語は英語で、ドイツ企業ですがドイツ人は全社員の20パーセントぐらいしかいません。
そして日本人は今のところ僕一人です。



■フルーツ、シリアル、コーヒー紅茶がタダ
えぇ、無料で食べ放題なんですよ。
フルーツはけっこう種類があって、レモン、マスカット、リンゴ、桃とかかがあります。
最近の全社会議で可決されてアボカドが増えました。
アボカドがフルーツなんかという点は議論が分かれるところやと思います。
議論せんでもどっちでもえぇところやとも思います。

ちなみにモヤモヤするので今調べたところ果物だそうです。


果物であるとなると、当然次に出てくる疑問は
「アボカドはおやつに含まれますか?」
という疑問やと思いますが、
これは先生によって意見がわかれるところなので、担任に確認してください。

あと、アボカドの話をすると、
「アボカドですか?それともアボガドですか?」
という疑問にも当然答えていかないとダメだと思いますが、
これは英語のスペル的にavocadoなので、正解は「アヴォカド」です。Vの発音を大事にしてください。

アヴォカドに対する疑問も尽きてきたところで話を戻します。

会社には大小含め10個ぐらいキッチンがあって、
そこにはシリアルやコーヒーマシンとかがあって
各自勝手に作って飲んでくださいスタイルになっています。
さらに、はちみつも使いたい放題で紅茶に入れることができます。
あと、ショウガも置かれていて、
喉が痛い人はショウガを切って紅茶とかに入れて飲んどる光景をよく見かけます。

他にも一番大きいキッチンには包丁やまな板どころかオーブンやコンロ、鍋、ミキサーなどの器具が置かれていて、昼ご飯のために本格料理をしている人もいます。



■ビールもタダ
これは前の回に書きましたが、
大きいキッチンに大量に山積みされたビールがあり、
夕方6時以降はフリーに飲んでいいことになってます。
ただ、金曜はなぜか5時ぐらいにはビールを持ち歩いている人をみかけます。
というか僕らの部屋の横がテラスなんですが、
5時ぐらいからもうビール飲み始めた酔っ払いが集まってきてクソうるさくて仕事どころではありません。



■ゲームの類がめっちゃある
めっちゃ充実してます。
まず、会社にある一番大きい部屋がプレイグラウンドと呼ばれている部屋でバスケコートぐらいあるんですが、
その名の通り遊び場となっていて就業中もいつでもリフレッシュがてら使うことができます。

まず部屋の真ん中に卓球台がバーンと置かれてます。
壁際にはテレビとPS4が置かれていて、ウイイレバトルが繰り広げられています。
午後2時とかなんですが、ギャラリーがいたりします。ガチでこいつら仕事してません。

他にもボードゲームの類が山ほどあって、全社会議のたびにときどき「新しいボードゲーム買ってください!」という要望がでています。
ボードゲームはさすがにプレーに時間がかかるみたいで終業後にやってるみたいですね。

あと、特に人気があるのがこれ。キッカーというやつです。4人で2対2で対戦するやつです。
ハンガリーではチョチョと呼ばれてました。
これが3台あります。

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オフィスではskypeがメッセンジャーとして使われているんですが、
昼下がりぐらいになると、「kicker??」というメッセージが誰からともなく流れてきて、その後

「in」

という参加表明が集まるのを待ちます。
4inが集まったところで、参加表明していた人がそれぞれ

「go!」
「go!」
「go!」
「go!」

と書き込みます。
ここでgoが4つきれいに揃うと、4人はプレイグラウンドに集合してガタガタやり始めます。
inしとったのに上司とかに捕まってgoできんかったやつはひとしきりなじられます。

たまに30人ぐらい集めて全社で一番強いやつ決める大会が開かれていたりします。
そんでもって優勝ペアにはトロフィーとかが渡されるのですが、会社から予算が出てます。



■モスクがある
モスクというほど大した部屋ではないんですが、
イスラム圏から来ている従業員がけっこういるので、
休憩ルーム兼モスクとして用意されている部屋があります。
彼らは就業時間中でもお祈りの時間になるとここに集まってお祈りをします。

また、イスラム圏やアジア圏からの従業員が増えだしてからは、
それまでクリスマスと大晦日を会社で休日と定めていたんですが、これが就業可能日となって、
その代わりに自分の宗教や文化にとって大事な日に有給として使うことができるように変えたそうです。


■健康デーがある
なんか半年に一回か3か月に一回からしいんですが、
日本でいうところの健康保険組合の人たちが会社に来てくれて、
なんかあのー両手でなんか持っていろいろ測れるタイプの体重計でなんかいろいろ測ってもらえたり、
インナーマッスルの強さを測ってもらえたりとか、
筋肉のつき方のバランスを見てもらえたりします。
それで、それに対して専門のトレーナーの人からアドバイスがもらえます。

他にもスムージー飲み放題とか、マッサージとかが受けれたりします。

マッサージはめっちゃ人気で、15分単位で区切られている枠を予約をしないとダメなんですが、
僕はたまたま予約用のページのURLが全社メールで回ってきた瞬間にタイミングよく見つけて開いたんですが、
もうその段階で全枠埋まってました。確実にインサイダー情報があったものと思われます。

スムージーは作成した人が途中で帰ってしまったらしく、
その後を引き継いだ人は、ひたすらに「何が混ざってるかは私にはわかりません」と全員に言うてました。
なので僕が飲んだやつも何かわかりません。

ヘルスメーターのやつをやってみました。
筋肉量、脂肪の量、代謝、水分の摂取量、内臓年齢などなどがわかります。

結果をトレーナーに見せたところ、
「筋肉量は...ふつうね」
「脂肪の量は...ふつう」
「代謝はいいけど、まぁでもふつうね」
「内臓年齢も実年齢より三歳低いぐらいね。ふつうやわ」
と言われました。

あまりにもふつうなのでアドバイスすることはありませんという感じで、
「フライドポテトを食べ過ぎないようにね」という極普通のアドバイスをもらいました。

ちなみに同僚のノルウェー人は28歳なのですが内臓年齢は13歳でした。
それもどうかとは思いますが、とはいえなんかくやしかったので、
「これ何の年齢かわかる?」って聞かれたときに「精神年齢らしいで」って言うときました。
えぇそうですね、僕の精神年齢が13歳ですね。

その後インナーマッスル測定器を試したのですが、これもどんぴしゃふつうでした。

さっきと同じトレーナーが来て、
「あれもふつうこれもふつう...あなたはミスターふつうね!」とのたまわれました。
この時点でまだ測定していない筋肉バランスも結果の予想がついたので時間の節約のために測定はやめときました。

というか、こういった検査は就業時間中に参加できて、しかも労働時間にカウントされるんですが、
会場には常に50人ぐらいの人が来ていて、
それに対して、
ヘルスメーターは一つ、
インナーマッスル測定器一つ、
筋肉バランス測定器一つ、
そして各機器に対してトレーナーが一人ずつで、しかも各自めっちゃくちゃ質問するので一つ測定するのに1時間待ちとかになってるんです。
しかも仕事をしないために確信犯的に列に並んでる感じでしたが、
経営陣も並んでるんでいいんでしょう!!


■クラブ活動やサークルが多い
会社が正式に認めているクラブ活動がいくつかあって、活動費が会社からでてます。
例えば、僕はフットサルクラブに参加していて、週に一回フットサルをしていますし、
他にもバレーボールクラブ、ヨガクラブもあります。

個人が勝手に主催しているサークルもいっぱいあって、
バドミントン、テニス、スカッシュなんかがあるんですが、
サルサ教室がけっこう人気で終業後にプレイグラウンドに集まってサルサを踊ってるそうです。

僕も入社3日目でなんかやったれと思って、
同じチームのノルウェー人の仲の良い同僚とボルダリングサークルを立ち上げました!

そんな感じで乱立していくんですが、会社はみんなの交流に積極的で、
頼めばすぐにメーリングリストとかを作ってくれます。
そんなえぇ感じの雰囲気です。


■イベントが多い
会社主導のイベントがとにかくたくさんあります。

僕が入社したさっそく次の日がムービーナイトというやつで、
社員が推薦したリストの中から投票して毎月一回みんなで終業後に映画を見る会です。
ビールはもちろんピザとかが配られてみんなでワイワイいいながら映画を見ます。

一回目のムービーナイトは「ゾンビ―バー」でした。
このゾンビ―バーですが、社員からの圧倒的な得票で上映が決まった映画で、
タイトルから察する通り、ビーバーがゾンビになって襲って来るという映画です。
そして同時に察することができる通り、完全なB級映画です。
あまりにもB級過ぎて完璧におススメです!
公式サイトがありました。
予告編も見つけましたが、あまりにも全部をさらけ出し過ぎてるんで
予告編見ないでダイレクトに本編見てください!そして貴重な時間を浪費してください!


で、映画を見る前にまずはムービーナイトのルールが説明されます。
この日のルールは、映画中で「ビーバー」という単語がでたら強制的にビールを一口飲まないといけないというやつでした。

そんなもん100回は出るやろという単語が選ばれとるあたり悪意を感じます。
結局ビールを3本ほど空けるハメになりましたが、
ゾンビ―バーは酒を入れれば入れるほど楽しい類の映画というか酒なしではまともに見れない映画なので、
みなさんも同じ方式を試してみてください!


このムービーナイト以外にも、
全社集合朝メシ会が月イチであったり、
バーベキューがあったり、
メンバーの誕生日のたびにハッピバースデー朝メシがあったり、
各国のサービスが開始された週の金曜は記念パーティーがあったりそんな感じです。
他にもいろいろイベントはあるんですが、
毎年開催されるxletixとかいう過激なアスレチックイベントに毎年参加してるそうです。









さて、ざっととりあえずはこんな感じですね。

全体的にクレイジーでフリーダムな会社やと思われたかと思いますが、ほんまその通りで会社全体がサークルノリなところがあります。
おそらく ドイツの会社が全部こうではないと思いますが、ベルリンみたいなもともとがクレイジーな人が集まる街でIT企業であればどこも似たようなノリやと思います。

すごいなと思うのは、経営陣も投資家の人たちもこういう雰囲気を後押ししている点です。
普通、従業員にはもっと働いてほしいと思いますし、経費は節約したいと思うんですが、
そういうのがもうミスターふつうの発想なんですね。
実際、この雰囲気のおかげで社員の仲はめちゃくちゃ良くて、業績も上がっているみたいです。


さっ、今回はこんなところで、どうせ夏に向けていろいろおかしなことが起こっていくはずなので
またまた会社のことがいろいろ判明してきたら書いていきたいと思います。

でわでわ。